筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう!

【お知らせ】
*「ボディビルダーの最適なタンパク質の摂取量は?」の記事を追加しました(2019/11/2)。


 どうすれば筋トレで効果的に筋肉を大きくする(筋肥大させる)ことができるのでしょうか?

 この問に、現代のスポーツ科学は「筋トレの方法論」と「タンパク質の摂取方法」についての方程式を導き出しています。

【筋トレの方程式】
筋肥大の効果 = 総負荷量(強度 × 回数 × セット数) × 運動スピード × 関節を動かす範囲 × セット間の休憩時間 × 週の頻度
【タンパク質摂取の方程式】
筋肥大の効果 = タンパク質の摂取量 × 摂取タイミング × 摂取パターン × タンパク質の品質 × 就寝前のタンパク質摂取

 方程式のそれぞれの項目には「具体的な数値」が科学的な根拠(エビデンス)をもとに示されています。

 たとえば運動スピードは「8秒以内」、セット間の休憩時間は「2分程度」など、エビデンスをもとに筋トレやタンパク質の摂取方法をデザインすることが筋肥大の効果の最大化につながるのです。
筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる
筋トレで筋肥大の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう
筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう
筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう
筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう

 しかしながら、科学は日進月歩です。

 筋トレの方法論やタンパク質の摂取方法についても次々と新たなエビデンスが報告されています。そのため、僕たちも常に知識を取り入れ、トレーニング理論をアップデートしていかなければなりません。

 2019年9月、筋肥大の効果を最大化させるための「タンパク質の摂取量」についての最新レビューが報告されました。

 今回はこの最新レビューをもとに「タンパク質の摂取量」について知識をアップデートしていきましょう。


◆ 筋肥大にはタンパク質の摂取が重要である理由


 筋トレをすれば筋肥大するのでしょうか?

 答えは「No」です。

 筋肉のもととなる筋タンパク質はいつも合成と分解を繰り返しています。筋タンパク質の合成される量と分解される量がつり合っていると僕たちの筋肉量は維持されます。

図1


 では、筋トレすれば筋タンパク質の合成量が増えて、筋肥大が生じるのかというとそうではありません。筋トレしただけでは筋タンパク質の合成量が増えるどころか、じつは分解量が大きくなる可能性も報告されています。

 しかし、筋トレをしたあとにタンパク質を摂取すると、筋タンパク質の合成量が大きく増加します。この大きな合成量の増加によって筋肥大が生じるのです。

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Fig.1:Phillips SM, 2004より筆者作成


 つまり、筋トレは筋タンパク質の合成量を増やす効果はありませんが、「合成感度」を高める効果があります。筋トレによって合成感度が高まったところに、材料となるタンパク質(アミノ酸)を摂取することによって、筋肥大が生じるのです(Phillips SM, 2004)。

 これが「筋肥大にはタンパク質の摂取が重要だ」と言われる理由です


◆ 1回の食事で摂取すべきタンパク質の摂取量はこれだ!


 では、筋肥大の効果を最大にするためには、どのくらいのタンパク質を摂取すれば良いのでしょうか?

 この質問に多くのメディアや書籍では「20g」と答えており、これが今までの常識となっていました。筋トレのあとには20gのタンパク質を摂取しようと言われ続けてきたのです。

 しかし、この常識にはいくつかの疑問の声があがっていました。

 「20gよりも多くのタンパク質を摂取すれば、筋タンパク質の合成量はもっと高まるのでは?」

 「体格(体重)が大きくなれば、必要となるタンパク質の摂取量も増えるのでは?」

 その後、この疑問に対して多くの研究が行われ、2019年9月、これまでの研究結果をまとめたレビューが報告されたのです。

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