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ミネラルと食生活

はじめに


こんにちは!REGBODYトレーナーの杉本です。

本日は『ミネラル』についてお話していきたいと思います。

人の身体に必要な栄養素の代表格として5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)というものがあります。

これらの栄養素を摂るために「高タンパク質の肉や魚を食べている」「身体に良い脂質を心がけている」「ビタミン摂取のために野菜やフルーツを食べている」など、日頃から栄養素を意識して食事をしている人も多いと思います。

それではミネラルはどうでしょうか?
5大栄養素と言われているにも関わらず、何に含まれているかパッと思い浮かばない人も多いのではないでしょうか。
5大栄養素の中でも5番目に挙げられることが多く、他の栄養素に比べて軽視されがちですが、他の栄養素と同様に重要な役割を持っています。

人が健康を維持するためには必要不可欠なミネラルとして、現在16種類が知られています。これらを「必須ミネラル」といい、体内に比較的量が多い「主要(多量)ミネラル」と、極めて量が少ない「微量ミネラル」に分けられます。

それではそれぞれのミネラルの働きや摂取ポイントを見ていきましょう!

ミネラルの種類

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主要ミネラル (1日当たりの必要量1000㎎以上)

《ナトリウム》
体内の水分量やミネラルバランスを調整。
★ナトリウムはほとんどの料理に入っているので、ついつい摂りすぎてしまいます。濃い味付けや市販の総菜などを食べる機会が多い人は、注意が必要です。
多く含む食品:食塩、しょうゆや味噌などの調味料etc

《カリウム》
ナトリウムの排泄を促し、血圧を安定させる。筋肉の収縮にも関与。
★果物屋や野菜、海藻などに多く含まれています。水に溶けやすいので、生食や煮物のような煮汁ごと食べる料理なら効率よく摂取できます。
多く含む食品:アボカド、バナナ、ひじきetc

《カルシウム》
体内に最も多く存在するミネラル。丈夫な骨や歯を作り筋肉や神経の機能、ホルモン分泌を調整。
★動物性食品、植物性食品それぞれに含まれているカルシウムは、体内に吸収されにくいのが特徴。ビタミンDやビタミンKと一緒に摂取すると吸収率も高まります。
多く含む食品:牛乳、小魚、小松菜etc

《マグネシウム》
多くの酵素反応を支え、筋肉や神経の働きを調節。骨の形成にも重要。
★アルコールを摂取するとマグネシウムの尿中排泄量が増えます。また、ストレスが多い人も必要量が増えます。
多く含む食品:大豆、アーモンド、ひじきetc

《リン》
カルシウムの次に、体内に多く存在するミネラル。骨や歯、細胞膜の重要成分となり、エネルギー代謝にも関与。
★加工食品を食べる機会が増え、過剰摂取が問題となっています。リンの摂り過ぎはカルシウムの吸収を妨げ、カルシウムの摂り過ぎはリンの吸収を妨げるので、摂取比率は1:1が望ましいとされています。
多く含む食品:魚類、チーズetc

《硫黄》
アミノ酸の構成成分となり、皮膚や骨、爪を作り、抗菌化や解毒に働く。
★含硫アミノ酸を多く含む高タンパクの動物性食品に豊富に含まれています。一般の食生活では不足する心配はありませんが、菜食主義者の人は不足する可能性があります。
多く含む食品:肉類、魚類、牛乳、チーズetc

《塩素》
食塩の成分の1つ。体内の消化を促進し、血液、体液のバランスを整える。
★塩素は食塩やしょうゆなどのほか、梅干しやハムなどの加工食品に多く含まれています。通常の食生活であれば不足や過剰の心配はありません。

微量ミネラル (1日当たりの必要摂取量1000㎎以下)

《鉄》

赤血球をつくり、酵素を全身に運ぶ。女性に不足しやすいミネラル。
★鉄にはヘム鉄(動物性に多い)と非ヘム鉄(植物性に多い)があります。非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。
多く含む食品:レバー、ひじきetc

《亜鉛》
味覚を正常に保ち、新陳代謝を高め、成長を促す。
★動物性たんぱく質は亜鉛の吸収率を高める作用があります。また、クエン酸やビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。
多く含む食品:牡蠣、牛肉etc

《銅》
鉄の吸収を助け、貧血の予防。抗酸化にも働く。
★亜鉛やモリブデン、ビタミンCを大量に摂取すると、銅の吸収が阻害される。
多く含む食品:レバー、タコetc

《マンガン》
骨の発育を促し、酵素の構成成分として細胞活性を高める。
★土壌に含まれているため、主に植物性食品に多く、動物性食品にはあまり含まれていません。
多く含む食品:栗、玄米etc

《ヨウ素》
甲状腺ホルモンの成分として代謝を促進し、発育、成長を助ける。
★主に魚類や海産物に多く含まれています。海藻類をよく摂取する日本では、欠乏症になることはほとんどありません。
多く含む食品:昆布、わかめetc

《セレン》
強い抗酸化力で細胞活性を促進し、老化防止に役立つ。
★土壌中のセレン濃度が食品中の含有量を左右します。セレン濃度が高い日本での欠乏症は稀です。
多く含む食品:まぐろ、かつおetc

《クロム》
インスリンの分泌を促し、糖質の代謝を上げる。糖尿病予防に期待。
★魚介類や海藻類、肉類、野菜、穀物など幅広い食品に含まれています。必要量も微量なので、特に過不足の心配はありません。
多く含む食品:あさり、ひじき、牛肉etc

《モリブデン》
尿酸生成の過程で重要。糖質、脂質の代謝や鉄の利用を助ける。
★動物性食品、植物性食品のどちらにも広く含まれ、一般的な食事なら自然に摂取できます。
多く含む食品:豆類、米、レバーetc

《コバルト》
赤血球やヘモグロビンが生成される際に、鉄の吸収を促進させる。
★肉類、貝類などビタミンB12を含む食品から摂取できます。
多く含む食品:レバー、あさり、乳製品etc

【参考文献】足立香代子「決定版 栄養学がまるごとわかる辞典」西東社日本人に不足しがちなミネラル

日本人に不足しがちなミネラル


先ほども述べたように、人の身体に必要なミネラルが16種類もあります。
しかし、近年の日本人は深刻なミネラル不足と言われています。上記の16種類の中でも特にカルシウム、カリウム、亜鉛、鉄が挙げられます。
理由としては、日本の土壌は欧米に比べるとミネラル分がかなり少ないことが考えられます。その結果、日本の土地で育つ水や野菜、穀物はミネラルも少なくなります。
さらに、近年の度重なる化学肥料や農薬の使用によっても、ミネラルのバランスが崩れていきます。

また、欧米人は肉を日本人の3倍食べると言われております。亜鉛や鉄などのミネラルは、野菜よりも主に肉や魚などの動物性タンパク質に多く含まれているため、欧米人に比べて日本人は亜鉛や鉄の摂取量が少なくなります。
加えて、昔は包丁や鍋などの調理器具が鉄製だったため、調理の際に自然に料理に溶けだした鉄を摂取できていたのですが、現在では調理器具の主流がステンレス製になっていることも原因の1つとなっています。

特に、女性は生理・出産時の出血や更年期の整理不順、成長期や妊娠・授乳期には鉄の必要量が増えるなど、人生を通して貧血になりやすい条件が揃っているので、より意識して鉄を摂ることが重要ですね。

現代の食生活の問題点


カルシウムや鉄などのミネラル不足が問題視されている一方で、現代の食生活おいて過剰摂取が懸念されているミネラルもあります。

現代ではスーパーやコンビニなどで簡単に入手できるインスタント食品やレトルト食品の普及により、手軽に食事を摂ることができるようになりました。しかし、これらの食品の添加物として使用される「リン酸塩」により、リンの過剰摂取が問題となっています。
リンは身体に必要な必須ミネラルでもありますが、過剰摂取はカルシウムの吸収の妨げになってしまいます。その結果、骨密度低下や老化促進や高血圧など身体に悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため、カルシウムとリンは摂取量を1:1にするのが理想的だと言われています。リン酸塩の過剰摂取に気をつけるのはもちろん、ただでさえ現代人はカルシウム不足が懸念されているので、同時にカルシウムを摂ることをより一層心がけていきましょう。

また、ナトリウムの過剰摂取による、高血圧や癌を主とする生活習慣病も問題となっています。昔に比べ食生活の「欧米化」が進み、味の濃い食事を口にする機会が多くなり、現代人は塩分の摂取量が多くなっています。
日本高血圧学会では、ナトリウムの過剰摂取を抑えるために、食塩の摂取量を男性は1日8g未満、女性は1日7g未満を推奨しています。高血圧の人は1日6g未満とされています。
食塩の摂取量に気をつけることも重要ですが、塩分を体内から排出する役割のあるカリウムを摂取することも重要です。1日に必要なカリウムの量は3500㎎となっています。腎臓に機能障害がある方は、カリウムを排出できないので、注意が必要です。

【参考文献】TAVENAL https://tavenal.com/comm/154
【参考文献】日本高血圧学会 https://www.jpnsh.jp/


最後に


いかがでしたでしょうか?
一口にミネラルと言っても、人の身体には16種類もの必要なミネラルがあり、それぞれに重要な役割があります。
現代の日本では、コンビニやファストフード店などの普及により食生活も変化し、手軽に食事ができる便利な世の中になりました。
その反面、炭水化物や脂質中心の食事や味の濃い食事になりがちで、知らず知らずのうちに身体に悪影響を及ぼしています。

昨今では、ダイエットブームや健康志向の人も増え、街では「高タンパク低脂肪」や「低糖質」という言葉を耳にする機会も増えてきましたが、今後は「ミネラル」にも目を向けて、5大栄養素を含むバランスの取れた食事を心がけていきましょう!
これらのミネラルをすべて食事から摂ることは大変なので、ご自身に足りないものをサプリメントで補うのもありですね!
REGBODYでも女性に嬉しい鉄分を配合したオリジナルプロテインもご用意しておりますので、是非この機会にお試しください!

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