株式会社REGATE 金城貴士
越境しとるがな!#1
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越境しとるがな!#1

株式会社REGATE 金城貴士

こんにちは。
㈱REGATEの金城です。

本日のテーマは
「そこ越境しとるで。どないすんの?」
です。
※関西人は一切出てきません


過去に実際にあった越境のお話。
これを読む方は不動産業に携わることが多い人がメインだと思います。

誰しもが売買をやっていると出くわすと思うんですが、越境って厄介ですよね~。
話の持って生き方次第ではトラブルになるし、境界確定ができない場合は売買すら成立しない場合もある。。。。

そこで私が体験した越境トラブルのストーリーをお披露目して、皆さんのケーススタディになればいいな~と思う次第です。

ケーススタディと言いながらもなんのスタディも得られない可能性が高いと思いますww

ではどうぞ~


◆飛び込み来店


カランコロ~ン♪
事務所のエントランスが開く。
見ると30前後くらいの若い女性だ。

「いらっしゃいませ♪どうぞこちらへ」
ちょうど手が空いていたので直ぐに応接デスクに案内する。

「加藤と言います。初めまして。この土地売りたいんですが・・・」

(でた!飛び込みの売りたい案件!でもぬか喜びに注意!)

前回の記事でも書いたが飛び込みの売り案件は売りにくい事が多い。
・問題解決できず他社で断られた
・他社で売れなかった
というケースが多数を占めるからだ。

前回の記事 持ち込み案件#1←タップ
お時間あればこちらもお読みください。


「まず、物件の詳細を伺えますか?」
「はい。手元にある資料は全部持ってきました」

物件資料を確認。。。。
今年の頭に相続発生。名義は変更済み。
区画整理地で換地済み。
更地。古屋等無し。
他社による過去の売り出し経歴無し。

お♪やった♪今回のケースはどこにも話が行っていない新鮮な案件♪
(うっし!やる気倍増!)
※若い女性だからやる気がでたというわけではありませんのよ。そりゃぁわがままな酸っぱい匂いのおじさんよりは若い女性の方がいいでs・・・

「加藤さん。場所がいいですね~。多分坪単価25万くらいで売れる場所ですよ。だから手取り額は3000万くらいですかね。」
「え??そんなに高いんですか?じゃお願いします!おまかせしたいです」
「え?まずは調査とかして価格を算定してから・・・」
「金城さんのブログいつも見ているので大丈夫です。全部お任せします。価格も売りやすい金額でいいです。」

ありがたいお言葉www
その場で媒介契約書のサインを頂いて専任ゲットだぜ♪
・・・とんとん拍子です。
年に一回くらいはこういうボーナス案件が落ちてくる。


何でも売却依頼の理由は母親の土地を相続する事になって、
不動産屋さんを探していたらネットで私のブログやコラムを見つけて、毎回面白い事を書いているから気になっていたとの事www
(面白いというより実務のドキュメントなんだけど・・・)

とにかくありがたい♪
こんなふざけた文章でも集客ができるなんて幸せだな~♪


◆現地調査


とにもかくにも現地調査に行ってきます。
区画整理地だからって調査を手抜きしてしまうと足元をすくわれるよね。

現地に行くとgoogleで見るよりも明るい土地。
道も広いし近隣の環境もばっちり。
(いい♪すぐ売れそう♪)

意気揚々と隣接の土地との境界標などをチェック。

・・・・あれ?整形地だったよな?公図ではきれいな正方形だったが。。。
ん?なんだこりゃ?

公図では正方形のきれいな土地。
でも現地では隣地の階段が入り込んでいる。
ギリギリはみ出すというかわいいもんじゃない。堂々と階段がそびえたっている。こっちの敷地に1mは入ってきているかな。。。
しかも道路側の境界の場所には境界プレートが剥がされた跡が残っている。
※雑な画像で示すとこんな感じ

無題


古い集落とか、過去に測量がされてこなかったようなエリアでは越境はよく見かける。そういう時は塀や屋根、軒先とかが越境したりする事もある。

でも区画整理地内できれいに境界も区切られている場所でここまで堂々とした越境を見るのは初めてだ。。。


早速加藤さんに電話。

「あの~現地を見てみたらお隣の二階に続く階段がこっちの敷地に作られています。これ、何か聞いています?」
「え?お隣は確か叔母さんの土地で既に売却したと聞いてますが、越境とかは・・・」
「なるほど。もともとはお母さんと叔母さんの土地で、叔母さんの分は第三者に売ったという事ですね?この第三者とは親戚関係とかでは無いんですか?」
「はい。全く存じていません。私も最近現地を見に行ったんですが、あの階段は私の敷地だったんだ・・・まずいですよね?売れなくなります?」

「いや、この越境をクリアすれば売れます。ただ、全くの第三者の土地にここまで堂々と工作物を作る人なので、お話合いがこじれる可能性はあります。」
「そうなんだ。どうすればいいですか?お金を出して解決するんですか?」
「いや。こっちがお金を出すのはあり得ません。勝手に工作物を作られているんで、逆にお金を取るのはこっちの方です。親戚とかではないなら私が強気に交渉してきてもいいですか?」
「そうなんだ、よかった。はい、お願いします。何かあればご協力します」
「はい!では心置きなくやってみますw」


正直この越境が無ければ即売れる。
役所調査も都市計画も何も問題が無い。
ただ、ここまで堂々と人の敷地に入ってくるって・・・
どんな輩がでてくるのかが気になるな。楽しみだ♪
(不動産どMまっしぐらだな・・・)

まあ、今回も正々堂々とやってみましょう。


◆モラルの無い建築屋。。。


今日のこの場ですぐに直訪してもいいんだけど、少し作戦を練ってから完全にこっちのペースで話をしようと思う。


一旦帰社し、お隣の謄本を取得。
5年前に叔母さんから売買。
土地も建物も法人名義だ。
法人の謄本も取ってみる。


有限会社zu-zu-si-

業務内容 建築土木その他

なるほど。建築屋さんが法人で買ってそのまま建物を建てたのか~ふむふむ
(いやなるほどじゃねえし!
建築屋なら越境とかそのあたりのモラル持てよ!
がっしり流し込みで階段作ってんじゃねえよバカwww)

憤りを覚えながらも少し冷静になる。
建築屋さんでここまで自分勝手な越境をする。
どうやら普通の人の感覚ではダメだな。

でも普通の人じゃないからこそ堂々と問題点を正論で持っていこう。
何かされてもこっちに非は無いし。


作戦はこんな感じかな。

パターン1
・土地を全部買い取らせる

パターン2
・階段を壊して越境を解消させる

パターン3
・越境部分の土地を買ってもらう

1から進めて3で落とすのがいいかもね。
作戦と言える作戦でもないかwww
とにかく謄本と業務内容で相手の素性をシミュレーションする事が出来た。

知り合いの弁護士にも相談してみて、こちら側に落ち度が無いか確認。

とにかくこっち側の非は見当たらないというので堂々とやってきていいよとお墨付きwww

じゃ、行ってきま~す!


◆初対面


ピンポーン!ピンポーン!
・・・シーン

ピンポーン!コンコン!ピンポーン!
・・・シーン

ま、平日の昼間に来て会えるわけないよね。

置手紙を置いて帰る事にするか。
事前に用意していた手紙には
「今度お隣の土地を売ることになりました。
つきましては貴殿の階段部分がこちらの敷地に越境してきているので
解消させていただくべくお伺いさせていただきました。
至急ご連絡ください。」

こんな感じ。
シンプルに要件だけを伝える。

ま、どんな人が出てくるか楽しみにまとうかなwww

早速その日の晩に着信。
「手紙見たんだけどさぁ」
(お♪予想通り横柄な態度w)
「はい!ご連絡ありがとうございます!」
(敢えて元気に対応する)

「あんた不動産屋?なんの権限でこんな手紙書いてきたの?」
「え?権限も何にもあなたのお家の階段がこちらの敷地に入っている事はご存知ですよね?」
「ぅ・・・あ??入ってる?何が?」
不自然な間が空いた。

(間違いなく知っててやっているな。このやろ・・・)

「はい。手紙と同封した航空写真見れます?併合図って言って土地の境界線と航空写真を重ねたやつ。そちらの階段がこっちの敷地に入っているの見れますよね?」
「あ??・・・・・・おう。んで何が言いたい?」
(何が言いたい?というか何を企んでいるの?www)
「いや、この部分を解消しないとこの土地を売買する際に支障となるんですよ。」
「ふ~ん。で?」
(いや!で?じゃねえし!www)

「なんでここに階段作ったんですか?土地の所有者に許可得てませんよね?」
唐突に質問してみる


「あ?・・・知らなかったんだよ。ミスだよミス」
(知らないわけあるかい!!)
「では知らなかったという事なら過失という事を認めるんですね?これどうします?」
「あ?どうするって言われても。そのままにするしかないだろ?こっちは階段壊すわけにいかんし」
「あのね、難しい話はしたくないけど不動産侵奪罪とか境界損壊罪にも該当する可能性ありますよ。こっちはちゃんとした対応をしたいと思っています。」
「あ~難しい話は分からんよ。詳しい人に相談してあとで電話するからちょっと待ってな」

ツー・ツー・ツー・・・


少しハイスピードで詰めすぎたかな?www
こういう輩の場合は難しい話をすると
「法律に詳しい人に相談する」
お決まりパターン。

少しづつ楽しくなってきた。うふふ

翌朝。着信が鳴る

「あのさ、昨日の件だけど明日の13時に○○まで来てもらえる?こっちの詳しい人も同席するからさ」
おお。やけに強く出てきたなwww
ま、何をどう見てもこっちに非が無いのに何をどうやって返してくるんだろう?

「ハイ!では明日の13時にお伺いします!宜しくお願いします!」


長くなったので次回に続く~


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沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!

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株式会社REGATE 金城貴士
御茶ノ水ブツ上げ電話屋さんで不動産デビュー。実需不動産〜軍用地、1Rまで幅広くカバー。とある街金さんのファン。汚い乙区を見るとにやけてしまいます。 私のnoteに出てくる人物や組織団体は全て架空のものであり、他人の空似です。実在するはずがありません。もし思い当たるとしたらそれは(