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「コース」の心理療法 序文の対訳と説明


「奇跡のコース」の supplement である 

‘Psychotherapy: Purpose, Process and Practice'

「心理療法 : その目的、過程、実践」。

基本的には心理療法に興味のある人向けではありますが、ここでは、すべての人がセラピストでもあり患者でもある という考え方に則っているので、結局は万人向けの内容となっています。

そこで行われる「治療」の最終目的は「幻想から目覚める」こと。

一般の心理療法とは一線を画していますが、未熟なセラピーも決して否定はしません。

セラピストの心構えとして、また人間関係について、ヒントになることがたくさんあると思います。

ここでは序文をご紹介します。

なるべく原文を味わっていただけるよう、極力、意訳はせず、直訳調にしています。

これは学習のための私訳にして試訳です。

原典は Urtext : ワプニック氏の編集が入る前の、より「言われたまま」に近い原稿を使っています。

※見たところ、FIP版とほとんど違いはありません。

間違いや異論もあるかもしれませんが、そこは原文から意味を汲んでください。

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Psychotherapy 心理療法

Introduction 序


Psychotherapy is the only form of therapy there is.


心理療法は、存在する治療の唯一のかたちである。


Since only the mind can be sick, only the mind can be healed.


心だけが病み得るのだから、心だけが癒され得るのである。


Only the mind is in need of healing.


心だけが癒しを必要とする。


This does not appear to be the case, for the manifestations of this world seem real indeed.


このことは、事実には見えない。というのも、この世界に現れている物事は、本当に現実であるように思われるからである。


Psychotherapy is necessary so that an individual can begin to question their reality.


個人が自分の現実に疑問を持ちはじめるためには、心理療法が必要である。


Sometimes he is able to start to open his mind without formal help, but even then it is always some change in his perception of interpersonal relationships that enables him to do so.


ときには個人は正式な援助なしに心を開きはじめることもできるが、その場合でさえ、それを可能にするのは常に、その人の人間関係のとらえ方に何らかの変化が生じたときである。


Sometimes he needs a more structured, extended relationship with an “official” therapist.


ときには個人は「正式な」心理療法家と、よりしっかりした、長期にわたる関係性をもつことが必要となる。


Either way, the task is the same; the patient must be helped to change his mind about the “reality” of illusions.


いずれにせよ、なすべきことは同じである。患者は幻想を「現実」と見なす自らの心を変えるよう、援助を受けなければならない。



以上です。

お読みいただき、ありがとうございました。




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