データで組織を動かす、プレイドのマーケティングチームの挑戦 その2
こんにちは、Marketing DepartmentのStrategy & Organization Teamの岩田です。
こちらの記事でも触れましたが、チーム名だけだと「どんなことをするチームなんだろう?」がわかりにくいのですが、その印象通りで、やってることが幅広い、そんなチームです(笑)
改めて、
プレイドのMarketing Departmentは、いわゆるBtoB企業のリードジェネレーションの機能だけでなく、
市場調査や顧客分析を通してマーケットを捉える機能、戦略立案・ターゲットごとのコミュニケーションプラン策定をする機能、同時にブランドを守り・強化する機能を持っています。
それだけ幅広い機能を持っていると普段の業務やその活動目標も多岐に渡ります。
そんな中でも、互いにコラボレーションして、生産的に、事業成長を目指す、そんなMarketing Department全体の活動を下支えするのがStrategy & Organization Teamです。
「下支えとは?」「コミュニケーションハブになるのか?」
ハブになること、も役割の中の1つですが、「データを使える状態にマネジメントする」ことが大きな役割の1つです。
データ、特に顧客データは、マーケティングに限らずプレイドの幅広い機能・業務の大元の起点であり立ちかえるところです。
前回は、マーケティング活動の生産性を測る「投資対効果」の可視化、そのスタートラインに立つまで、について触れました。
今回は、その後の取り組みについて深掘りしていきます。
「誰にとって」使える状態か
前記事でも触れましたが、「データを使える状態にマネジメントする」役割を担うData Management Unit、その業務には、
データ自体を使える状態にすること
使う側のスキルや知識レベル・意欲を高めること
両面があります。
この時に、「使う側」を誰に設定するか、で前者の要件が変わってきます。
例えば、ある会社では、組織メンバー全員がSQLを読めて書ける、
また別の会社では、組織メンバーはBIでポチポチすることはできるが、数表は扱えない。
前者では、最低限データが用意さえできれば、「使える状態」とできますが、
後者では、データを用意・BIで使えるように加工・BI化までが、必要となります。
プレイドのマーケティング組織は、そのポートフォリオの広さやマーケットの変化を統合的に捉えて、意思決定できる組織を目指しています。
そのためには、アジャイルにデータを扱えることが必要。
一足飛びに目指す姿になれるわけではないので、まずデータリテラシー研修を必須化しています。
SQLの基本文法から、自社のデータ構造、分析ツールの使い方まで段階的に学習を進めながら、データ構造やそのためのクエリ構成の理解ができるレベルを、みんなで一緒に目指しています。
過渡期な組織と広がるデータの海
「使う側」のレディネスを少しずつ上げる、、、そんな中でもビジネス環境はどんどん変化していく、スピード感のある意思決定が必要。
データ自体を「より」使いやすい状態にする、ことは必須でした。
そこで課題となったのが、海のように広がったデータ。
一般的には、”見たいデータがない””データを溜めないといけない”が課題となるかと思いますが、
当時のプレイドは、”データの海”で迷子になることが課題でした。
CRMデータはヒトが入力したり、特定のフローに沿って作業することでデータが生成・蓄積されていく特徴があります。
ヒトやフローは、組織のあり方や文化によって変化するため、
目的達成のために柔軟に組織を変化させてきたプレイドのCRMデータは、さまざまなデータが海のように広がっていました。
そんな広大な海から、欲しい種類の魚を釣るのは、漁場のあたりをつけるのですら一苦労。
漁場を間違えて、欲しい魚が釣れなかったり、似て非なる魚が釣れてしまったり、そんなことが度々ありました。
また、その過程で、船旅自体に疲れてしまったり、釣りが嫌いになってしまったりすることもしばしば。
悪循環でした。
釣り堀と手引書をつくる
そんな悪循環を断ち切るために、
欲しいデータが存在するデータテーブルを構築=「釣り堀」
使う指標の定義書=どんなエサをつけたら何が釣れるかわかる「手引書」
の運用を開始しました。
データテーブルは、基幹データ環境や他データソースをKARTE Datahubで統合、クエリ処理して、可視化用の環境へ吐き出す
ベーシックな方法ではありますが、データの海が複数のツールにわたって広がっている状況においては、統合して整理ができるのは、1つの救いでした。
データテーブルには、リード数や顧客数、商談数、LTV指標を、複数の切り口で分析するのに必要十分なスキーマを持たせ、
それぞれを的確に可視化できるように、定義書を作成しました。
定義書で定義を合意する→文書で合意した内容をデータテーブルに反映させる
そんな流れで、現在も継続的に運用しています。
時間のかけ方と気持ちの変化
「釣り堀と手引書」
この2つが揃ったことで、定義ブレなく、同じ定義の指標で会話ができるようになり、
真摯に結果に向き合って次に何をすべきか、に主眼を置く時間を増やすことができました。
また、まだまだ一部のメンバーではありますが、
データテーブルを使って、「こんな簡単に見れるのか!」という驚きの声や
「もっとこんな切り口で見てみたい」というワクワクした声があがってきたことが、個人的にはとても嬉しかったです。
好奇心に貪欲であり続ける
見えるようになると、さらに別のものが見たくなる
そんな好奇心を掻き立てることが、「使う側」のレディネスをあげることにも繋がる感覚を持っています。
さらに、指標とすべきデータの種類に対しても、フィードバックがかかり、
結果的に、振り返り〜プランの精度をあげることにつながっていく。
そうして、一歩一歩「使える状態」のレベルを上げる、そんな好循環を作っていきたいです。
終わりに:一緒に働く仲間を募集しています!
全2回にわたって、「データを使える状態にマネジメント」して、成果につなげていく活動の土台の土台について、触れてきました。
土台がしっかりすることで、マーケット創造や態度変容を加速させる活動をもっとできるようになる。
2024年11月現在、設立3年目のチームで進めてきた改革の1つでした。
(関連リンク)進むリアル回帰、BtoBマーケティングはどう変わる?[vol.1]プレイド・阪 茉紘氏
どんなチャレンジがあるのか、どんなワクワクがあるのか、ご興味持っていただけましたら、ぜひお話したいです!