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暑くなる前に、北陸へ海の幸を求めて街を歩いてみたい

 そろそろ気候も良くなってきた。5月も末が近づいてくる。
 今年も猛暑がやってくるのだろうか。年寄りには近年の暑さは危険だ。

 私が住む場所は海からちょっと離れている。取れたてのお魚をいただくには日本海に出かけるのが最良の手段だ。この時期は何が旬なのだろう。

 白エビは富山県が産地として有名だ。だいたい4月から11月くらいまでが旬と言われている。上品な甘みがあって刺身も旨いのだが、から揚げにして温かいご飯のうえにドカンと乗せて、ワサビとノリをパラパラとふり、醤油をひとまわし、温泉卵と共に頬張る。釜揚げのしらす丼も大好きだが、油で揚げた白エビの閉じ込められた甘味とふわっとした食感はたまりません。

 この時期の富山といえばもう一つ忘れてならないものがある。ホタルイカだ。旬は3月から6月くらいなのでそろそろ終わってしまうかな。生のホタルイカの刺身にはなかなか出会えないのだが、口の中にへばりつくようなとろっとした食感と内臓の旨味とこれもまた甘いのだ。世の中にはこの時期ボイルしたホタルイカが一般的だが、富山のホタルイカは産卵に集まったメスが多く、ボイルしても身はふっくらで大きいため味も食感も口いっぱいに広がる。この身の柔らかさと弾力はずっと食べ続けたい衝動に駆られる。

 もう一つ富山にはぶりというラスボスが控えるが、これは冬の寒い時期の方が油が乗って旨い。一度金沢の近江町市場で夏と冬に同じところで刺身定食を食べたが、全く別のものだった。夏は夏でうまい魚もあるので、どの季節も楽しめるのだが。冬のぶりしゃぶは値千金の御馳走だ。

 新潟から富山、金沢、福井と日本海の魚、甲殻類、貝類など旨い海産物が食べられるのはありがたいことだ。今は冷凍技術が進んでいるので海から離れていても昔より新鮮なものが食べられるようになったが、やはり冷凍されていないものはありのままのおいしさに満ちている。

 今年はこの地域に大きな災害もあったが、北陸新幹線は若狭湾の敦賀まで延伸している。本格的に暑くなる前に北陸の街を歩いてみたい。

【REG's Diary   たぶれ落窪草紙    5月21日(火)】

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