消費税を下げるべきか

結論から言うと私は消費税減税否定派である。そりゃ500円のものに550円払うとなると「ああそうだった」となるしプレステ5なんて5万円だと思ってたら55千円なんでばかにならないどころか「税金にちょっと足せばコントローラーもう1個買えるやん」と思う。

でも消費減税には否定的である。

ひとえに高齢化のせいである。日本の高齢化率は28%を超えるが、この分子は65歳以上ということなので75歳以上に絞ってみても14.7%(令和元)なんである。https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2020/html/gaiyou/s1_1.html

高齢者は当然収入がアレである。もちろんどこかの株をたくさん持っていて配当だけで年5万ドル程度の収入がある人なんかは考慮しない。ろくすっぽ財産なんてない、要は私の将来像を念頭に置いている。収入がない、財産がない、消費も少ない。そうなったら当然税収にも貢献しないのである。一方医療費は安価で都会ならシルバーパスで公共交通使い放題となると、金食い虫でしかない。「社会に貢献してきた人に何をいうか」とお怒りになる人がいるかも知れないがちょっとまってほしい。念頭に置いているのは「私」である。自分で自分を評したものに文句を言われても返答に困る。

消費税はつまるところ老人からどうやって回収するかという税金なのでこれを廃止するのは金を持ってる最後の世代から回収できないのである。今回は触れないが相続税の厳格化も同じ狙いであろう。

「非生産階層からいかに徴税するか」が消費税の目的なので、当面は減税をすべきでない。当面とは比較的裕福な高齢者がみんな被相続人になるまでである。比較的裕福な高齢者がみんな被相続人になり終わった頃には団塊ジュニアが今度は社会のお荷物になる頃である。つまり、あと30年は消費税減税はできないということである。

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画像2出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ (http://www.ipss.go.jp/)

30年ほど経てば人口スパイクである団塊ジュニアもいなくなってきれいな逆三角形の下端を切り取った台形になるだろう。その頃には生産年齢はもっと拡大して上限70くらいにはなっているはずだし、お荷物が減った分生産年齢の中の生産年齢世代(要は出産子育て世代)に金をつぎ込むことができる。つまり2050年ころに出生した世代のジュニアが生産年齢になる頃、2070年くらいから日本の経済が反転可能になると見ている。

先は長い。



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