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【サヴァイヴァーズ・デスパレート・エクスペディション】の感想と二部読了後のもやっと感まとめ。

プラス記事の二部内にあたるサバジョのエピソード
【サヴァイヴァーズ・デスパレート・エクスペディション】
読んで相変わらずつらつらとTwitterに落としていた感想のまとめと
ちょっと辛辣気味かもしれない二部読了後にもやもやとしていたまとめ

210107【サヴァイヴァーズ・デスパレート・エクスペディション】

発見君の一人称にしては文体といい語彙といい違和感があるけど、後々捜査員系読んだり見たりして真似した文体だったら可愛い。
写真……カメラを前にわちゃわちゃするサバジョとかの妄想は置いといて。
発見君かなり頭良いなぁ。
自己完結して生きてたらどうするとか面と向かって現実的な事きっぱり言えるのサバジョでは珍しいような。ワーヴァルチャーさんの話気になる。
「俺の、仕事」って区切ってるのやっぱり自分に与えられた仕事、役割になんかしら思うところあるのかなぁ。
センパイぶりたいハイドラさんかわよ。
干し柿、焼き魚、柿の葉で包んだスシとかまた美味しそう……コミカライズスリダもありサワタリさんは料理上手なイメージ着いてるな。柿どこに吊るしたんだろう。
pixivで見たセントールさんの角に干し柿の意味を把握した。ナップザックの両脇とかが一番ありそうだとは思いました>干し柿の位置
あれだけぶつかってたのに落ちてくハイドラさんに真っ先に手を伸ばしてるの可愛いかよ……。
バイオニンジャ発見して追うとこで2へ。
!がとにかく多いあらすじに水スペを思い出す(私は世代では無いが)。
正気と狂気の話で綱渡りと左右の描写があるので、サワタリさんも偏ると死ぬって読める、ような。
発見君会話交渉ができるタイプだ……偉い……隣の隊長は洞察力はあるけど口は上手くないタイプですね相変わらず……。
川にバイオサーモンが遡ってくる、を自然に「うん」って読んでたけどそういえばこれキョートですね!?
ソミヤマさんの遺体を前に埋葬する時間も無いの時の「私は神を知らぬゆえ、とにかく悼み」に、やはり彼らは宗教を知らぬのかなど。そういえば「ブッダ!」とか使ってた記憶が無い?
フロッグマンさんはサワタリさんが決して完璧でも賢い訳でも無いのわかっていてどうしてそこまで尽くせるかなぁ……。
自分達はせめてその試みがドージョーにとって最善の結果になるよう努めるしかない。例え失う物が多くても。

「……それでもせめて何か一つでも……収穫があれば……それは俺たち全員の……」

ただでさえ重いのに三部ラスト知ってからだとこの辺重すぎるよ!!!(涙目)
他の場所に何がある訳でもないんだから見限る意味なんてない、と返してる発見君んんんん……本当にそうなのかなぁ……。
ファーリーマンさん強いな!!
森の賢者のようだが「文明の悪用者」と断じてる辺りで二部ラストで車持って来てたりしてたのはなんとなくわかる気がする。
近代化学プラント計画……あああ……ここでもそういう……。
オペレス以降どんどん表情が険しくなっていったイメージのあるサワタリさんだけど、笑ったりもしてるんだよなぁ……。

「我々にも行く先のあては無いが……(「そこが大将のどうしようもねえところだ」と呟いたフロッグマンを目視で黙らせ)……我々は独りではない」

ひとり、にその文字使うの……ひとりでも一人でもなく独りなの……。
なんか、単なる戦力増強とか現実的な話から人員探してるわけじゃ無いのかもしれないって、独りでいるものに手を伸ばしたいのかもしれないみたいなのを何故か感じてしまって……彼らに取ってドージョーとは何かって話でもあるのかな、これ……。
フロッグマンさんと発見君の会話本当に重かっ…重……フロッグマンさんんんんん
この話でもどうしようも無いアホとか話通じないとか言ってるのに、わかってるのに……わかっててあれなんだもんな……
発見くんもだけど、サバジョから抜けたいとかあれば別に抜けられるだろうに、それでも留まって、この先どうやっても自分達は死ぬって道選ばれても着いて行ったの考えるとさぁ……。

しかしオペレスからこっちなんでこんないきなり重たくするんだよう、心の準備をさせてくれよう、温度差で風邪引くよぅ……。
スリダとオペレスの間にサブジュゲイターさん出てくる話とセントールさんの話があるので、あれがクッションなのかもしれないけど、それならサブジュゲイターさんが明らかにサバジョへ殺意が高いとかセントールさんがサバジョに加入したエピローグとかが欲しかったです……。

バイオニンジャ達は恐らく宗教を知らない=元々荼毘とかの意味を知らない(ディスターブドさんのお葬式)≒葬儀、荼毘の意味を知ったのはノトーリアス君の時では?
神を知らない、発見くんの場合は信じてないの言い換えかもしれないが。
あそこで「冥福を祈る」とかでは無く「ただ悼む」と書いてるのきちんと文面考えて言葉選んでるんだなぁなど……。




【ここから】二部読了後のもやっと感含めた色々【ネタバレ含】

ロードとパラゴンの正体はネタバレ禁止との事で、極力伏せています。

二部全体通して漠然とギクシャクしてる感覚があるって話。

いきなり不必要なまでの詳細な説明がなされたダニンさん、いきなりドシリアスに振られたサバジョ、最初からあの予定だったなら正体隠してもっと早く出して徐々に能力解放させるべきだったろうカタオキ君、最終的にチート能力が過ぎてチートぶつけるくらいしか手立てがなかったキョジツテンカンホー(カタオキ君のチート能力を出すためにチート上乗せしたような感覚)、不自然なまでロードへの忠誠心が出なかった双子(正直ロードの力が想定より強すぎる事がわかってからかなり違和感だった)、インロウが使える以外に意味があるのかちょっとわからないから忘れそうになるロードの血筋(インロウも唐突に過ぎた)、キョートは隔離されているからと言うには粗が見えそうな歴史(ネオサイタマ側が把握してる過去話やキョートに残る昔の文書などと各所で齟齬が起きる方が自然)、目的を達した後もフジキドさんを野放しにした理由、ネタバレ禁止にする意味がイマイチわからないくらい過去と現在が繋がらないロードとパラゴンの正体。

個人的にはロードとパラゴンの出自の理由が無い、というか社会に辛い目に合わされた人間なら誰でも構わない気がしてならないのが一番もやっとしている。
確かにロードとパラゴン個人の関係性には多少あるんだが、どうにもしっくり来ない。

あの出身者が目指したのが完全なる格差社会。はみ出しものは徹底的に排除する世界っていうのはどうかなぁっていう。あの世界の格差というか上下関係って根っこが力とか生まれっていうものではないはずなのに、どうしてそこに偏ったのかなぁっていうか。
そもそも社会に酷い目に合わされた背景があるのにそれに加担するか?みたいな不思議さもつきまとう。かつての自分達のような人間に死ねと言ってるようなものじゃないか?
ロードは結局のところパラゴンの望みを叶えたかっただけの自主的な傀儡と思えば、パラゴンがそう望んだからとは思えるが。
なんかこう、漠然と納得いかない。
パラゴンはただの人間だった頃の自分は忘れてニンジャに傾倒しすぎでは無かろうか。自分達に着いてきてくれた人間がいた事は忘れてしまったんだろうか。彼は何故ロードを慕ったのかそういう根底はただ絶対服従の社会だったからだとでも言うのか、そんなはずはなかろう?
彼らの黄金時代はニンジャだから訪れたものでは無かったのだから、回帰願望とも言いがたく、嵌められた憤りなら裏社会構造に向かうべきだし、何をどうしたらそんな選民思想に辿り着いたのかよくわからない。
ロードを神だ、というのは良いが、そこに権威付けや理由付けは必要だったろうか。
彼を彼のままにしてあげられなかったんだろうか。
最初から最後まで虚無っぽかったロードの気持ちはガン無視したのだろうか。
どうして、誰も望んでいなかった新しい世界なんて求めてしまったのか。
私はパラゴンさんは彼の最後の望みを叶え続けてあげればよかったんじゃないか、と思ってしまう。

「全て空虚であっても動き出したシステムは止まらない」というのは良いが、せめてその空虚に行き着くまでの説明は欲しかった。
そもそもあの社会システムはどこから始まっていたのか読み手にはわからない。最初からあった物を乗っ取ったのか、一から作り上げたのかもわからない。

総じてこの後の物語へ向けた調整と思われる部分が多すぎて細々と引っかかってしまい、ラストへの道筋つけたのはわかるけどその為に犠牲にしたっぽい部分も多くて、キャラ個別エピには光るとこあるけど全体としてはうううんんんんみたいなそんな印象とでもいうのかな。


サワタリさんとサバジョにしてもここで思い切り方向転換して三部までの道筋を作ったんだろうなぁと思う。
確かにフォレスト・サワタリという人物は最初から外側の言動の印象よりも内面は繊細で一般的な感覚や倫理観を失ったわけでは無い事は最初から明記されている。
だから多分この人は後々何らかの形で地獄を見るだろうなぁとは私も思っていた。
いたが、うーん。
スリダまでと以降がちょっと違いすぎて。
第二部全体通して明確に「システム」の話になってしまったのが方向転換させる原因の一つにあったのかなぁとかは思わなくもない。

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