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ポケモン配信の”解説”について考える

最近各所で見出し画像の名刺を配っているRefuです。

大変ありがたいことに、2022年は毎月1回以上、ポケモンの公式配信で"解説"をやらせていただいています。
"MC"や"実況"と比べて、対戦の専門知識が必要となるのが"解説"です。
今回はその辺について、思うところを書いていきます。

"実況"と"解説"とは?

動画投稿者は"実況者"と呼ばれることがありますが、ゲーム配信番組的な考え方だと、"解説者"と呼んだほうが正しい気がしています。
言葉の意味をもとに考えます。"実況"と"解説"はそれぞれ以下の意味です。

[実況]
現実のありのままの姿。
 → 実況者は試合の状況を言葉でわかりやすく届ける役割。
https://www.weblio.jp/content/%E5%AE%9F%E6%B3%81
[解説]
物事の要点・意味などをわかりやすく説明すること。
 → 解説者は試合の要点・行動や選択の意味などを説明する役割。
https://www.weblio.jp/content/%E8%A7%A3%E8%AA%AC

ポケモン剣盾で例えると「ランドロスに交代」「ここでダイマックス!」「きゅうしょにあたった!」この辺が実況です。
それに対して「ランドロスの特性"いかく"で攻撃を下げるために交代ですね」「アクアブレイクを基としたダイストリームで倒しに行きました!」「これは急所でなければ耐えてましたね」などの説明が解説です。

解説する試合がハイレベルになればなるほど、対戦している選手の考えや、行動の意味は複雑になります。ポケモンの公式配信はだいたい日本一を決める大会か、世界一を決める大会なので、必然的にトップレベルの対戦を解説することになります。解説は大変だ。

"解説"に適した人材とは?

最適なのは、選手(対戦しているプレイヤー)が自分の考えを"解説"として話してくれることだと思います。
「なぜそのような選択をしたのか」の部分の正解は選手が持っていますし、選手は相手の選択も予想しているはずなので、複雑な読みあいの結果「どうしてこうなったのか」を言語化できると思います。
ただ、公式配信の解説者に選手を呼ぶのは現実的ではありません。
そもそも限られた時間で考えを正しく言葉で伝える。というのは結構難しいですし、実況の方から話を振られて、それに的確に答える。というのも実はなかなか難しいです。

その次に"解説"として適しているのは、選手(対戦しているプレイヤー)のことをよく知る選手だと思います。
選手なので対戦に対する理解が深く、かつ対戦しているプレイヤーをよく知っていれば、思考パターンや行動のクセなどを含めて「対戦しているプレイヤーに限りなく近い」言語化ができると思います。
これも公式配信ではほぼ不可能なのですが、僕が開催した
剣盾日韓交流戦 -INVITATIONAL MATCH- では実現しています。
どの試合も本当に面白いですし"解説"がすばらしいので、ぜひ何度でも見てください。

ということで、日本一や世界一レベルの実力があり、大会に参加する選手と交流があり、しかし解説する大会には参加しておらず、当日は会場に行くことができて、リハーサルで平日に休みをとれて、インターネットに顔をさらすことに抵抗がなく、かつ主催がその人を調べた際に過激な発言や問題行動を起こしておらず、過去に似たイベントをやりきった実績を持ち、今後も継続的にイベントに解説として出演できる人が求められます。無理だ。

(もちろん自分がなぜ"解説"として呼ばれたか直接聞いたわけではないですし、仮に教えてもらっていてもここでは書けないので、予想です。)

"解説"として上を目指す

自分自身、今後も"解説"としてやっていきたいので、どうすればいいのか考えます。
自分自身の知識不足は理解しており、数年前から"解説"ではなく"MC""実況"でやらせてほしいと伝えているのですが、"解説"が人材不足過ぎて、どうやっても"解説"になるため頑張っていきます。

実力と知識の強化

一番シンプルです。僕は上で書いた"解説"に求められる要素だと、これ以外は最低限の合格ラインかなと自己分析しています。なので僕が世界一のプレイヤーになれば解決です。世界一は無理だとしても「日本代表決定戦の場に参加する資格」を取れるぐらいにはなりたいと思っています。今後も頑張ります。

実力のあるプレイヤーの解説から学ぶ

剣盾日韓交流戦 -INVITATIONAL MATCH- を開催した理由の1つです。
実際にトッププレイヤーに解説をやってもらって、そこから何か学ぼうとしました。今回の配信で「これは特にすばらしいから、次から取り入れよう」となったものが何点かあるので紹介します。

①有利不利を正確に伝える

ポケモン剣盾でも、ポケモンユナイトでも、バトルチームやチーム編成による有利不利はあります。そこをぼかさずに正確に伝えることは重要だと思いました。
不利な状況を説明しないと、不利を覆すためにハイリスクな行動をしていることが伝わらず、プレイングのミスと思われる可能性があります。
また「不利な状況からどうやって戦うか」という熱い要素を視聴者のみなさんに正しく伝えられない可能性があります。

②正解をほめる

例として、以下のような選択肢があったとします
 選択A:90%の確率で90点、10%の確率で70点
 選択B:90%の確率で0点  、10%の確率で100点
選択Aがいわゆる安定択、選択Bは勝負手ですね。
配信としては、選択Bの100点が出た時が一番盛り上がります。交代読み交代などは代表例です。
選択Aはローリスクな行動ですが、このような選択で90点となった際に、日韓交流戦で解説の方がしっかりと選手をほめているのが印象的でした。
トッププレイヤー同士の対戦では「あたりまえの行動」を、「あたりまえのように選択する」ために、ありえないほどの思考があります。

③わからないことは正直にわからないと言う

これはいたってシンプルです。
世界一を目指す選手が、世界一を目指す選手を相手にした際に、相手の想定外の育成・行動となるよう長い期間考えた自慢の相棒で戦っています。解説がすべての行動を理解するのは至難の業です。
わからないことは正直にわからないと伝え、わかる部分だけでも解説する。というのが大切だと思いました。
(ビエラさん VS セジュンさんで、キヌガワさんがジガルデはわからないと言いつつ、キュワワーとのコンボを解説していたところなどが、ここに当てはまります)

まとめ

長々と語りましたが、自分がポケモン公式配信の"解説"として必要とされている間は、少しでも良い"解説者"となるよう頑張ります。
まだまだ経験から学ぶことも多いため、今後も自分主導で企画を考えて、"解説"する場を自分で作ろうと思います。

"実況"にも興味があるので、何か企画で自分の力が必要でしたら、ご連絡ください。名刺を配りに行きます。
ポケモン関連のプロリーグができれば仕事辞めてMC・実況・解説を狙いに行く気持ちもあります。そんな未来があればいいですね。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

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