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#72:体温はどこで作られるの?

人間を含めてホ乳類と鳥類は、常に体温をほぼ一定に保つように体の仕組みがなされていて、たとえ寝ているときでも最低限のエネルギーを消費しながら熱をつくり、体温を維持しています(恒温動物)。
ところで、体温をつくり出すための燃料の方は体内に取り入れた食べ物であろうことは見当がつきますが、では、その燃料によって熱はいったいどこでつくられるのでしょうか?

実は、最も多くの割合で熱をつくり出すのは筋肉なのです。特に骨格筋は、質量的には体重の4割なのですが、熱生産割合は、体全体の6割近くも受け持ちます(運動時には、なんと9割にもなる)。寒いときに、意識しないのに体がブルブル震えるのは、骨格筋が体温を下げまいとして動いている現象なのです。

骨格筋の他にも、肝臓や心臓などの内臓が、それぞれの機能を果たしながら熱を生産しています。これら全体の体温調節は脳の視床下部の温熱中枢が管理しており、環境の温度変化に対応してホルモンや自律神経を使って熱生産量を制御し、体温を適温に導いています。

ちなみに女性に冷え性が多いのは、熱生産をする筋肉量が男性よりも少ないからといわれています。運動により筋肉をつけることが冷え性改善に役立つという訳です。

古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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