見出し画像

#163:プリン体⇒デザートのプリンとは違います

痛風になった時にお医者さんに言われたり、最近ではよくビールの宣伝などで耳にしたりする『プリン体』。
プリンというと、あの甘いデザートのプリンの方も思い浮かべてしまいそうですが、では改まってこのプリン体って、一体どういうものなのでしょうか。
結論からいうと、プリン体の方はラテン語の『プリンヌクレオチド』からくるプリン、一方デザートの方は、英語の『プディング』が日本語風に変化してひろまったもの(形や食感からきたという説も・・・)で全くの別物です。

さて、プリン体というのは、細胞の核酸を構成する成分の一つで、プリン環という科学構造をしていることからこう呼ばれています。
核酸は遺伝に関わる物質で、あらゆる細胞に含まれていて、人体はもちろん、食品では細胞が乾燥して凝縮した干物やアルコールではビール等の麦芽に多く含まれています。
人体の中でも新陳代謝や激しい運動によってプリン体は作られるのですが、これらは肝臓で分解され尿酸となり腎臓で老廃物として尿になって排泄されます。
普通、尿酸は体内で一定域に保たれているのですが、肥満やストレス、食品からの過剰なプリン体の摂取(その他の体質的ものもある)により、一定域を越えると尿酸は体内で結晶化して沈着し、それを白血球が攻撃することによって激しい痛みを伴う、いわゆる痛風の状態になるのです。

昔は贅沢病といわれた痛風ですが、飽食の現代では誰でも成り得ます。食生活には十分気を配るようにしましょう。

古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?