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使えないもの、食べないところが森の土へ還る時。

微生物のポテンシャルが知りたい

リフォレスターのプロトタイプ実験開始から3週間目の土曜日。
2種類の微生物の働きで早くも「いい感じの土」に変化してきています。
「いい感じの土」とは…..
土色が全体的に黒味がかってきていて、
「土」と言うにはまだ野菜くずや微生物の塊もあるので
そんな状態のものを「土」と呼ぶのはためらわれるのですが、
部分的に土っぽいところは2週間目でも植物が育つ状態になっています。

それでもわざわざ「いい感じ」と書くのは、
この再生虫の土の匂いが今まで購入してきた土と
全く違っていたからです。
購入した培養土はわずかにキノコの匂いのする
梅雨時の雑木林の匂いに似ていますが、
再生土は最初の頃は野菜のガス臭がわずかに匂い、
1週間ほどで麹に似た匂い。
そして日が経つごとにその匂いも消えてゆきます。
土に鼻を近づけてやっと嗅げる匂いも
「土臭くない」「土の匂い」。

うまく表現できませんが、
石の匂いを嗅いでも「石の匂い」はしませんし、
砂利も砂も「なんとなく石の匂いがするかもしれない」とは思っても
「これが石の匂いだ!」と誰もが想像する匂いはありませんよね。

「いい感じの土」の匂いはそういったなんとも表現し難いけれど
言われれば土っぽい匂いがしないでもないような、
そんな中途半端で表現し難いけれど、
少なくとも悪い感じが全くしない。
そう言うしかないのですが。

それよりもっと気になる事が出てきました。
実験箱の中の変化が想定以上に早い事です。

この実験箱の中の微生物は
「どのくらいまでエサを喰うのか。」そこが気になる。

4週間目に仕上がった土は….

気にはなるけれど、
とりあえず最初の投入から野菜くずが完全に消えるまで
野菜くずの追加はしないことを決め、
さらに1週間後の4週目。
箱の中のできていたのは思いもかけない「土」でした。
まず、野菜くずも卵の殻も跡形なく、
園芸残土の植物片も消えました。
土色はかなり黒さが増し、
土をすくいあげるとふっかふかで、
いえ、ふっかふかの土というものを初めて見たのです。

以前かりていた畑でも、こんな土は見た事も触った事もなかった。
しかも、この土の香りがまるで「森の香り」。
匂いではなく、香りというのがふさわしい。

この箱はなんというか、
土を森に返す「リフォレスター」ってかんじだなぁ。

「なんてオモシロい!」

よし!園芸残土はまだ沢山あるからね!
もう1箱作ってこの微生物たちのポテンシャルを確かめてみよう!

リフォレスター2箱で実験三昧

思い立ったら即行動。
早速材料を一式買い足して、
2台目のリフォレスターを作成して、
1箱目を実験用に、2箱目を
だめでもともと夢のトマト栽培用のリフォレスターとして
土を再生する箱として使うことを決めます。

まず、1箱目で再生した土を
春までの葉物野菜栽培と猫草栽培用に取り分けます。

だいたい生物というのは、
富栄養化すると動きが悪くなるというのは定石なので、
微生物の分解具合を確認しながら
1号器には植物繊維と思しきものをいろいろと突っ込み、
2号器は野菜くずと卵のからと、
買えるチャンスがあった時だけ米ぬかを投入ました。

その結果、通常使いの2号器では、
野菜くずの投入は1〜2週間に1回か、少量を3〜4日に1回程度、
週1〜2回はしっかり混ぜ返すという管理が
おおむね安定している管理法ということを突き止めます。
また、この管理で1か月半後から分解スピードが落ちてくるようで、
そのあたりまでがエサの投入の限界近くだという事もわかりました。

分解スピードが落ちたと感じた時から1か月は多少水分を追加するくらいで
放置すれば、あとはいつでも野菜が植えられるという具合になります。

微生物を舐めてたのも3回目

この頃の私は、微生物は野菜くずを分解するだけで
植物栽培にはそれほど効果はないと考えていました。

そうして春になり、
本当に私は微生物のことなんて何にもわかっていなかったと
思い知らされるのです。

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