#81 フランク・ザッパ
表現者の世界には奇人と言われる人は多いが、この人もそうだろう。
奇人というか極め付けの個性であり、本人にしてみれば至って「フツー」のことなのだろう。
ロックミュージシャン、フランク・ザッパ。
売れる音楽とは一線を画し、確信を持って自身のやりたい音楽、やるべき音楽を皮肉に満ちた歌詞と、強烈な批判精神を放ちながら多作する奇人(褒め言葉として)であると思う。
そのザッパの発した言葉の数々は時にユーモラスに、時にシニカルに語りかけながらこちらの心に入り込んでくる。
ここに幾つか列記したい。
「基本からの逸脱がなければ進歩 はない。」
「マインドはパラシュートのようなもので開いていないと機能しない。」
「愚かしさは驚くべきスピードで自己複製を行なってゆく。」
「愚かしさにはそれなりの可愛げがあるけれども無知に魅力なんか全然ない。」
「笑っちまったよ、グラミー賞なんてインチキと思っているからな。ま、功労賞みたいなもんだな。」
「俺の楽曲の歌詞が女性をバカにしているって?ふざけたことを言うな!俺の歌詞は男女平等にバカにしてるだろ?」
「政治とは産業の娯楽部門である。」
「水素が宇宙の基本構成要素だと主張する科学者がいる。なにせ、水素は有り余るほどあるからね。でも俺はその意見に反対だ。俺は水素よりもバカのほうが多いと思うんだ。だから宇宙の基本構成要素はバカなんだよ。」
「失敗したからといって狼狽する必要は全然ない。人間の思惑というやつが99%の確率で出会う必然的な結果が失敗であり、ごく普通の状態なのだ。」
「失敗する恐怖に襲われて手も足も出なくなるのは、いつの時代も、自分は最高にカッコいいと自惚れている人々だ。ダメかもしれないという状況におかれるのが、我慢できないのである。」
「死んだあとも忘れずにいてもらうことなど重要じゃないさ。覚えていてくれるだろうか、なんて心配するのはレーガンやブッシュみたいな奴らさ。 俺はいいよ。」
「たくさんの書物。 わずかな時間。」
「自分自身の内に社会を変化させる力を持っているが、その力を使ったことがない人達、そういう人の為に私は演奏したいのだ。」
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