共通テスト(2021)とセンター試験(2020)の比較

共通テストの平均点が参考値として掲載されていた。公民と理科②の調整後の結果のようだ。

総じて前年プラスのようだ。それだけ受験生が頑張ったということなのか、結果として昨年までの傾向とさして変わりはなかったということか。

結果的にそれほど大きく得点が変化していないので、出願にあたっての合格予想やボーダーが、大きく外れることもなさそうだ。出願は、悩ましい決断だが、得点率7割で受かる大学、8割や9割近くが必要な大学、足切りの目安のための共通テストの得点が、昨年のセンター試験の結果とで大きく変わらなさそうということは、志望校をそのまま狙えるか、少し諦めないといけないかという判断がしやすいということであり、受験生にとっては良かったのだと思う。(思いたい)

共通一次は、始まった当初、5教科7科目1000点満点で、共通一次以前は一期校二期校という2区分から1校ずつ受験できたが、国公立大学は1校のみしか受験できないという一発勝負方式が受験地獄を緩和させる新機軸として採用された。しかし、それ以降も、受験地獄は緩和されないし、時代も変わってきたなど、いろいろな理由で再検討されたということらしい。単なる知識や暗記にとどまらず、受験生の学力や力を多面的にみるために、センター試験がなくなり、大学入学共通テストが導入されたそうだ。

時代が変わったと言いながら、共通テストは検討を始めてからもう、10年近く経過している。もう既に次の時代に入っている?目玉だった数学の記述問題と、英語の民間テスト活用は見送られた。当初、アメリカのSATをまねて、複数回受験を行って、一番いい結果で大学受験をするという構想もあったらしい。いろいろな議論があっての結果だから、特に進言することもないが、わざわざ数学で記述を行ったり、英語で話す能力を図る必要性が大学入試という観点ではないように思う。二次試験を廃止しない限り、共通テストは結局「出願大学振り分けテスト」でしかないのに、それに時間と金をかけて何回も受験したからと言って何になるのか?

例えば、文部科学省の中に、「大学入学共通テスト」検討・準備グループ委員名簿というのがあって、10名ほどお名前があげられているが、略歴を拝見するとどうも共通一次が始まる前の世代の方がほとんど、残りの何人かは、該当の世代ではあっても私立大学に進まれた感じの方で、結局、略歴からは1名しか、実際受験をされてこの苦しさを乗り越えられた方はいないということのようだった。

これでほんとうに共通一次やセンター試験での問題点を把握し、改善につながる活動になったのだろうか?

という疑問は横に置いておいて、

とにかく、今年の受験生に春が訪れることを望みます。

今週末に共通テスト2回目があります。受験される方は、持っている力を十分に発揮してください。頑張れー

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