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「アメリカ都市部の駐車事情」の巻

 アメリカに来て非常に意外だったことの一つは、路上駐車が結構できるということだ。兎に角、駐車スペースが沢山あることには驚いてしまう。先ず道が広い。これは決定的である。事故が比較的少ないのも、道路が広いからであることは間違いない。
 もちろん、場所によっては、パーキング・メーター(現地では、メーター・パーキングという)がたくさんあり、ダウンタウンのど真ん中でもなければ、割と簡単に駐車スペースは見つかるものだ。また、夜間は路上でずーっと止めていてもOKの場所が多い。日本はどこでも、夜中に止めっぱなしにしていたら、車庫法違反ということになるらしいけど、こっちでは、車庫を持っていない人もかなりの数になる。それでも大丈夫なのは、路上駐車が簡単だからだ。もちろん車上狙いもそれなりに多い。筆者も友人宅の前に駐車しててやられかけたことがある。アラームがあったので事なきを得たが。
 この駐車の条件は都市が変われば変わる。サンフランシスコでは、公共交通が発達しているということもあるが、ダウンタウンでの駐車スペースを見つけるのは、LAよりは遥かに難しい。バークレーのような小さくてごちゃごちゃした街は、基本的には日本と同じ。スーパーなど店の駐車場に入れない場合には、路上駐車できる場所を探すのにちょっと苦労する。
 ただどんな街にでも、根気よく探せばメーター・パーキングは必ずあり、目的地まで少し歩くことをいとわなければ、バレー・パーキング代(ホテルなどで、係員が車を運転して別の場所にある駐車場にもっていってくれるやつ。当時チップ込みで5ドル程度だった)を浮かすことができる。もっと運がよければ、路上駐車自由の道もみつかる。ドジャースタジアムの駐車料金は15ドルだった。6ドルの入場券でこの駐車料金は納得いかなかったので、15分ほど歩くが、住宅地に路駐して観戦に行ったもんだ。どうせ駐車場から外に出るのに15分以上かかるんだから、気にはならなかった。
 メーター・パーキングの料金は、場所によって違う。冒頭写真(2004年11月4日撮影)のような、住宅地ならば、ニッケル(5セント硬貨)で10分は駐車OKだ。しかし、ダウンタウンの中心部に行けば、1時間2ドルとなり、また1時間以上の駐車はダメになる。筋一つ違えば、料金が倍になることもあり、うまくいい場所を探せると、得した気分になる。
 しかし、ルールは守らねばならない標識をよく見ておかないと、「今日はすいてるぞ。ラッキー!」と思って駐車したら、ストリート・クリーニングの日で、キップを切られた、ということも良くある話だ。また、縁石が赤色に塗られているところには、一切駐車できない。
 時間制限や駐車禁止の場所に留めと、あっという間に、"Parking Enforcement"(駐車違反パトロール隊)が現れる。で、そのパトロール隊の車がこれだ2004年6月25日撮影)。警察のパトカーとは違って白一色だが、パトランプはちゃんとついている、因みに駐車禁止パトロール隊の車はどこにでも駐車OKである。ご覧のように。

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 駐車違反をして、ウィンドウに封筒が置いてあるのを見たら、もうおわり。日本みたいに、キーホルダーをつけられなかったら、無視するということはできない。そんなことをしたら、ブタ箱行きだ。こと駐車違反に関しては、見つからなかったらラッキーとは、めったなことで言わせないのが、アメリカなのだ。

拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「駐車違反パトロール隊の駐車」(2005年07月23日 12:31付)、「駐車の極意」(2006年02月18日 12:56付)に加筆修正した。

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