現代短歌 《雨音が》
小雨なら大丈夫ですこのくらい渡した傘が次の待ち合わせ
緩やかに軽い頭痛と雨垂れが過ぎ去って行く日々の言伝
髪の毛が濡れた時から重なったあの日の憂鬱夢うつつでも
きらきらと光る雨粒透き通り宝石となれ手のひらの上
雨音がBGMになる時間あなたとともに安らげればこそ
雨宿りいつまでも続けもっと降れ隣にいられるこのときを止めて
ざあざあと強まる雨脚窓辺には小さな小舟がプカリ浮かんだ
上がっても無くなりはせぬこの想い雨雲にのせて増え続ける日々
虹の橋架かった今がチャンスだと走って渡れば後悔も無く
借りた傘置き去りにしていつまでもあの子に会える口実となる
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