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現代短歌 《鏡よ》

雲よ何故そんなに泣くの何か悲しいことでもあったの話して


窓の隙間からやってきた風と戯れゆらゆらと揺れ昼が来る


スチロールを削る音が部屋で密かに流しているジャズをかき消す


東京にいた頃に生で聴きたかったと後悔するも季節は行く


空の機嫌は直ったようだ明るい光がさしてきらきら輝く


そのままゴキゲンでいておくれ午後には外に出る予定があるのだ


好きじゃないが誰かがつけるので日々見てしまう君はテレビ駄目だね


鏡よこの世で一番美しいものをひと目見たい見せておくれ


テクマクマヤコン彼の好きな見た目にしてください嗚呼悲しいな


魔法のコンパクト今だって欲しいさ何者にもなれなくたって

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