現代短歌 《幸せのクリーム》

君を逃したのは悪魔の手かそれとも私の心のずっと奥か

遮られた部屋をこっそり覗いてああ見るんじゃなかった時よ戻れ

風になびくカーテンよ不器用な私に生き方を教えておくれ

ひらひらかわいい服を着ていたあの頃知らなかった山ほどのこと

私のお腹の中にある知識大したものじゃない惜しくもない

腹を壊し何食った？幸せのクリームでできたケーキをたらふく

満足するまで食べさせてあげたい私の知らない君の好物

君の好きな歌君の好きな場所君の好きな時間おしえてほしい

遠く離れていてもいい想いを巡らす時間も幸せ馬鹿だから

足跡を追ってみたいどんな景色見たのかどんな人と出会ったのか