見出し画像

現代短歌 《白い小鳥》

神様に一つお願いをするのならこの私に体力をください


男は彼女を永遠に失い抜け殻誰か助けてあげて


私には務まらないのだその役は私では到底駄目なのだ


何を思って贈り物なんかくれたの机の上に置き去りのまま


あの日は私の誕生日だった今までにない誕生日だった


私が放した白い小鳥は今どうしていますかあなたの元で


女心は秋の空なんて馬鹿馬鹿しいとも言えぬ立場になり


「あの頃」はもう大分昔私は見つけてしまった希有な存在を


いつだって今が一番だと思う自分を疎ましく感じる時


あの人が夢に出てくることは無く眠れぬ時間だけ過ぎてゆく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?