見出し画像

現代短歌 《どちらも選ばず》

天井の模様を辿る余裕とか時間の流れ大切にしたい

横たわり明るい過去と暗い過去照らし合わせてどちらも選ばず

長い夢見ている時間過ぎてゆくここから出たいと思いながらも

この家は放っておけば朽ちてゆく手放す時も遠くないと知る

安物の服でもその人次第なら私は「工夫」と手を繋ぎたい

昔より燻んだ色が似合う顔今の自分も嫌いではない

ピンクにも色んなピンクがあるように正解なんて無いに等しい

長いこと手を動かして動かして生まれたものに愛着が湧く

作品を「商品」とだけ考えて「商売」するのは私に合わない

時間こそ自分の足で歩くもの乗せられた船降りて進めよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?