現代短歌 《雪の中》
SNS次々現る「完璧な」ヴィジュアルにうろたえる朝
知らぬ間に手を引き私を連れて行くあなたは気づいているのでしょうか
果てしない欲望の海に引きずりこまれるのを誰も助けるな
覚えているんだね色々な事を色々な時を君のその目で
君の人生のほんの一部に私はなれますかなってもいいですか
声が枯れるまで叫べばこの想いは届くのかどこまで届くのか
知りたいと思えば思うほど遠くなっていく記憶の片隅で
君は今作り物の雪の中思い出とともに消える夢の雪
私は今重たい雪の中涙で溶けない暗い色の雪
あなたが好きと言ってくれた色のインクをたらして夜がやって来る
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