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寺山修司「遠くへ行けるのは天才だけだ。」

 タイトルは寺山修司(1935~1983)の名言の一部です。この部分だけを切り取ると、天才詩人の嫌味のようにも読めますが、勿論違います。


遠くへ行きたい。
どこでもいいから遠くへ行きたい。
遠くへいけるのは、天才だけだ。


  私には寺山修司についての知識がありません。歌人であり、劇作家であり、劇団の主宰者であったというのはWikipediaを見て知りました。だから、彼がこの言葉を吐いた(綴った?)真意というのも残念ながら知らないでいます。「遠くへ行く」とは、物理的な距離のことなのか。それとも、思想なのか。その両方なのか、どちらでもないのか。また、日常的にか非日常的になのか。

   ただ、何も分からないながらも、私はこの言葉に共感を持っていますし、好きな言葉であって時々不意に思い出したりします。「どこでもいいから」という所も、何というか切実さだったり強い憧憬の気持ちが感じられて好きです。だから、THE BLUE HEARTSの『青空』もやはり好きです。私もまた、遠くへ行きたい。そう思いながらも、自分にとってはなかなか簡単なことではありません。最近は、それをただ、もどかしく思っています。まあ、そういった思いを緩和するために、私はバイクで小旅行に出掛けているのでしょう。

 今日は、寺山修司の『家出のすすめ』という本を読んでみました。最後にそれの短めの感想を載せて、今回の紹介を終わります。読んでくれてありがとうございます。

寺山修司が何者かは知らないが、読んだ。彼が二十七の時の作品。縦横無尽の知識と、止まらないユーモアの詰まったエッセイ集。数々のエッセイで「桎梏」(手枷、足枷の意味)という言葉が出てきた。『常識を疑え、エネルギーを噴出せよ、留まるな、所有するな、決めつけるな、怒れ、振り返るな、若者よ。』といった内容。私にとって、人生最後の二十代。「自立」と「選択」を今年のテーマとして掲げたので、このエッセイ集に元気をもらい、今日からまた考えていこう。仕事が始まっても読書と思考を続けねば。人生は「在る」のではなく、「成る」。

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