32 アプローチのタイミング
◆ 32 アプローチのタイミング
研修で、「アプローチのタイミングがわからない」というスタッフがたくさんいます。よく話を聞いてみると、「わからない」のではなく、「難しい」ということ。
「アプローチとは、声をかけること」と考えている人が、タイミングだけを教えるから、スタッフが壁にぶつかります。売ろうとしている人が考えるタイミングでは通用しません。
いつも心に留めている話があります。
テニスコーチがどう教えても、上手に打ち返せない子供がいました。ひょっこりやってきたお爺さんが、「ボールは、どう回転しているんだろうね?」と話しかけました。子供はボールから目を離さずに、集中しました。そのうちに、ボールがよく見えるようになってきました。「ボールがよく見えるようになったよ」「そうかい、よかったね。じゃあ、打ってごらん」「うん、わかった!」子供はボールを見ながら、ちゃんと打ち返せるようになったという話。
アプローチって、お客様が、「この店、感じ悪いなぁ。自分で選んで、さっさと買い物を済ませよう」と決めてしまったら、もう手遅れです。お客様は店頭から見た印象で、スタッフの評価をしています。その時点で、ダメ出しされていたら、アウト!
アプローチは、お客様を「歓迎している」気持ちを伝えることが目的です。従来、教えているタイミングというのは、「商品を売るために声をかける」ことが狙いです。この考えは間違っています!
道行く人に、いきなり、名前や住所を聞きますか?いまからどこに行くのか、なにをするのか?・・・自分が名乗るのが礼儀でしょう。接客も同じことと思いませんか?まずは、来店に感謝からです。
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