40 意識を持たせる

◆ 40 意識を持たせる
ある調査によれば、貯蓄の多い人ほど家計簿をつけているという結果がでています。家計簿をつければ貯蓄が増えるという方程式にはなりませんが、「金銭の出入」に関心をもてば、ムダ(浪費)に気付いて、節約行動を選びます。
予算が達成しないのは、店長の計数意識が低いからだという決めつけが見られます。前述の調査事例にみられるように、「計数=売上」に関心をもつことが良い結果につながるケースも確かにあります。無関心、無知よりは良いでしょう。
ただしどのように関心を持たせるか、意識を持たせるかが大切です。たとえば、売場で掌握できる数字の記録をつけるというプロセスマネジメントを施す。買上客数など、スタッフの頑張りが目で見てわかるグラフなどで記録されるしくみならば、興味を持ち、意識するようになります。
注意すべきなのは、厳しい数字=未達成を示す売上一覧表など数字の羅列を見せることです。悪い数字ばかりを見ていると、自分たちの力不足、能力不足を責め、かならずモチベーションが下がります。マネジメントする側からすれば、まさに「責任を感じて動くべきだ!」という論理。でも、テンションを下げることをやっておいて、がんばれというのは無理があります。
マネジメントは、無理強いをして思い通りに動かすことではありません。関心をもち、意識を自ら高めて、チャレンジするようにリードすることです。
どのように関心を持たせるか?
どのように意識を持たせるか?
「好き」の反対は?「嫌い」?
いいえ、違います。「好き」も、「嫌い」もエネルギーが働いています。ただ、そのベクトル=方向性が違うだけです。エネルギーがあるという点は一緒。
では、「好き」の反対は?答えは「無関心」。
マネジメントで一番やっかいなのが、この「無関心」です。でも、これも、「エネルギー」はあるが、発散を押さえこまれていると考えれば、「関心がある」のと同じことです。そう受入れるところから始めましょう。

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