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具無しパスタ生活で思いついた事業アイデア/逆境を超え5年で登録者21.5万人突破/その先に描く未来とは?【引っ越しにもっと自由を】スムーズ 小泉拓

はじめまして。スムーズ採用担当です。

突然ですが、あなたはどんな家に住みたいですか?
海の見える家?駅近で交通の便が良い家?パートナーや家族と暮らせる広々とした家?友人を招待したくなるようなお洒落なデザインの家?

住まいを選ぶということは、生き方を選ぶということ。
すなわちそれは究極の自己実現ではないでしょうか?

スムーズは、「引越したいけど引越すことができない」という課題にテクノロジーと金融の力で挑戦しています。

今回は、そんなスムーズの創業者である小泉に、創業の経緯や描いている未来についてインタビューしました。


【小泉拓 PROFILE】

慶應義塾大学経済学部 在学中にフリーランスのデザイナーとして活動。その後、2015年にWeb・システム・アプリケーションを受託開発する(株)ビーを設立。同社代表取締役として、UI/UXデザインおよびマーケティング支援業務を担当。2019年、その中で着想した新規事業を本格的に始動するため株式会社スムーズを創設。代表取締役に就任。


創業秘話

▽シェアハウスで見つけた事業の種

ーー事業アイデアを思い付いた経緯を教えてください。

スムーズは、自分自身が引っ越しをするときにお金に困った経験から着想を得たビジネスです。

大学在学中、2015年にスムーズの前身となる会社を創業しました。その時に、仲間とシェアハウスを始めました。事業拡大と共に少しずつメンバーが増え、その度に部屋が手狭になって引っ越し、気づけば4~5年のシェアハウス生活の間で6回の引っ越しを経験しました。

最大6人で共同生活をしていたシェアハウス時代

引っ越し自体は素晴らしいものです。毎回、新しい環境や新しい仲間との出会いがあります。
しかしその一方で大きな出費を伴い、何度も口座残高が限りなく0に近づきました。具のないパスタを食べてお腹を満たしたのも、一度や二度ではありません。
そんな経験から、自分と同じ悩みを抱えている人がいるんじゃないか、その人たちのために何かできないか、と考えるようになりました。そうして不動産賃貸業界の成り立ちや、様々な金融サービスについて研究をする中で辿り着いたのが「賃貸契約の初期費用分割払い」というビジネスモデルです。

ーー既存の事業が上手くいっている中で、思いついたアイデアを事業化しようと決意した裏には、何かきっかけがあったのでしょうか?

まずは同世代の友人や知り合いに自分のアイデアについて聞いてもらいました。その中で、想像以上に「これは多くの人に必要とされている」という感覚が得られました。どうやらこれは社会に横たわる大きな課題だ、何とか解決しなければならないと。そうした使命感から、事業化を決意しました。
この時の私は本当に世間知らずでしたが、無知だったからこそ有識者が「できない」と思っている分野に飛び込めたのだと思います。

▽事業開始までの大きな試練

ーー新たに事業を始めるにあたり、障壁になったことはありましたか?

スムーズの事業を始めるにあたり、最初にぶち当たった大きな壁。
それはずばり「金融業のライセンス取得」です。

分割払いのビジネスを始めるためには、割賦販売法に基づく「個別信用購入あっせん業」のライセンスが必要でした。車や結婚式のような分割払いの金融サービスでは、センシティブな個人情報を扱います。そのため、非常に厳しい基準を満たし審査をクリアしなければなりません。そのハードルの高さから、ライセンスの登録企業は全国でわずか151社。この登録を管理している経済産業省やCIC(指定信用情報機関)に認めてもらうため、体制を構築するのにかなりの時間を要しました。

システム開発をバックグラウンドに持つメンバーが集まる中、金融や不動産の領域に明るい人がいなかったため、その道のりがより困難を極めたことは容易にご想像いただけるかと思います。我々だけで金融業界や不動産業界の知識をキャッチアップするのに大変苦労しました。しかしそんな中でも、外部の弁護士さんや行政書士さん、金融関係者の方の助言を得ながら、着実に進めていきました。

ーー無知だったから挑戦できたというのはこのことだったのですね。実際にライセンス取得まではどのくらい時間がかかったのでしょうか?

実は、この事業を始めるためのライセンス取得に14カ月の月日がかかりました。当初はこれほど時間がかかるとは予想すらしていなかったです。

ーー14カ月も?!それは大変でしたね。その間かなり苦しい想いをされたのではないでしょうか?

そうですね。ライセンスを取得できるまでサービスを始められないので売上が上がらず、ひたすら会社のお金が減り続けました。しかし、決して途中で諦めませんでした。
ライセンス取得を待ちわびつつ、その日が来たらいつでもサービスを開始できるよう、準備として3つのプロジェクトを進めていました。

1つ目のプロジェクトは、ユーザーとなりそうな方々にひたすらインタビューを行い、引越しやお金に関する課題を深く理解することでした。
実際にお話を伺ってみると、初期費用が払えず独立や同棲を断念したり、敷金・礼金を理由に希望の部屋を選べなかったり、貯金が減るのが怖くて家財道具の購入を先延ばしにしたり。本当に多くの方が引っ越しにかかる初期費用の大きさに困っていることがわかりました。
そういったお声から「このサービスは世の中に必要とされている」という確かな手応えを得ることができ、その感覚が使命感となって私たちを奮い立たせてくれたのです。

2つ目のプロジェクトは、営業を行い提携してくださる不動産仲介会社様を集めることでした。リリース前で実績ゼロのサービスだったため非常に苦労しましたが、粘り強くサービスの将来性を語ることで、いくつかの会社様が協力を申し出てくださいました。

3つ目のプロジェクトはシステム開発です。金融システムの開発が初めてという中で、複雑な処理ができるシステムを短期間で実現する必要がありました。ライセンス取得の目処が立つ頃にはシステム開発も佳境に差し掛かり、旅館に缶詰めで追い込みをかけました。

▽ついにスタートラインへ

ーーそのような中でとうとう創業にこぎ着けたのですね。

その通りです。ついに個別信用購入あっせん業の登録完了を受け、2020年4月7日に賃貸契約の初期費用分割払いサービス「スムーズ」を正式にリリースできました。この時には既にビジネスモデルの着想を得てから2年の月日が経過していました。

サービスをリリースして、最初に流入してきたユーザーのアクセスログを見たときのあの興奮と感動は、今でも忘れられません!

設立5周年を迎えるまでの軌跡

▽新たに立ちはだかる壁

ーーこの5年間で順調に事業を拡大してこられたように見えますが、創業からこれまでの道のりはいかがでしたでしょうか?

大変なこともたくさんありました。決して平坦ではなかったです。
引っ越しの初期費用を一時的に建て替えるというビジネスモデルの性質上、非常に大きな元手が必要でした。事業が成長しなければ資金が増えず、資金がなければ事業が成長しない。そんなジレンマの構造を打破することが次なる課題となりました。
ここから抜け出すため、投資家からの資金調達に奔走しました。

多くの投資家の方にお会いする中で、度々「ニーズが限定的なのではないか」というご質問をいただきました。そういった方たちに対して、若い世代にとってクリティカルな課題を解決するサービスであるということを伝えるのにかなり頭を使いました。
例えば10万円のスマホを買う時、20代の7割は分割で機種代を支払います。それ以上に大きな賃貸の初期費用を一括で払うのは大変です。車や結婚式もローンで分割払いするのが一般的なのに、なぜ賃貸住宅には特化した分割サービスがないのか。
このように伝え方を工夫したり、私の事業にかける想いをお伝えしたりして、ありがたいことに多くの方に出資いただくことができました。そしてサービス開始から5年で、ユーザー21.5万人超え、提携不動産会社400社以上を実現するに至りました。

▽苦難を共に乗り越えてきた仲間の存在

ーー創業からサービスをリリースして現在に至るまで、試練の連続だったと思いますが、何が小泉さんを突き動かしてきたのでしょうか?

自分を信じてついてきてくれた仲間の存在が大きかったです。
本当に良い仲間に恵まれました。

自分ができることには限界があるということ。これに気付けたことは、自分にとって大きな転機になりました。
会社を創設してしばらくの間は、何でも自分でやって、全ての責任を持とうと考えていたのです。しかし、徐々に自分1人ができることには限界があると感じるようになりました。そこで、自分の得意・不得意を理解して得意なことに集中する一方で、不得意なことはもっと上手にできる人に任せようと決意しました。この決断が成長のきっかけになりましたね。
そしてこの気づきを得られたのは、私の至らなさを率直にフィードバックしてくれるメンバーのおかげでした。

ーー仲間の存在が小泉さんにとって事業継続の大きなモチベーションの1つだったのですね。

今でもそうです。彼らがいてくれるおかげで私も頑張れると、心から思っています。だからこそ、一緒にやっているメンバーを絶対に勝たせたいです。

起業家には「一緒に働く人を選べる」という特権があります。自分が本当に「この人となら成長を目指していける」「信じられる」と思える人と共に働けることが起業家の大きな魅力です。
だから私はこの仕事が好きです。起業家は報われない瞬間やストレスのかかる瞬間も多い大変な仕事ですが、来世でもまた起業家になるだろうなと思っています。

スムーズが向かう先

▽私たちが描く未来

ーーこの先スムーズが実現したい世界観を教えてください。

「自分らしく暮らせる人を増やしたい」と考えています。住まいは生活の基盤であり、誰もが理想の住まい像を持っています。海の近くに住みたい人、パートナーと共に暮らしたい人、通勤時間を減らしたい人など、それぞれの希望は様々です。住まいを選ぶことは、自分の生き方を選ぶことに他なりません。
しかし費用が障壁となり、理想の生活を諦めざるを得ない人が多くいます。そんな人々に満足のいく暮らしを提供することが私たちの目標です。

ーーぜひ短期・中長期の目標についても知りたいです。

短期目標は「賃貸の初期費用を後払いにする選択肢を当たり前にすること」です。これはあと3年くらいで実現したいビジョンです。
お部屋を借りて新しいチャレンジをしたいと思っている人が、気軽にチャレンジできる土台を作っていきます。

長期目標は「賃貸住宅の領域に限らず、フレキシブルに引っ越しできるようにするためのサービスを、不動産売買をはじめとした不動産関連領域で広げること」です。ユーザーさんのライフスタイルの変化に合わせて、我々も提供できるサービスを増やしていきたいと考えています。
今は賃貸不動産の初期費用に焦点を当てて事業展開していますが、初期費用以外にも賃貸領域には「部屋探しが大変」「ライフラインの申し込みが面倒」「引っ越し作業が面倒」など様々な課題があります。それらを総合的に解決できるようなサービスにしていきたいです。

また、不動産の中には賃貸以外に売買もありますよね。住まい×ファイナンスという切り口で、賃貸だけでなく、住宅ローンや、中古不動産のRent to Own(賃貸借契約と同時に売買予約契約を締結し、契約終了時に入居者に譲渡するサービス)など、不動産売買に関する領域へもチャレンジしていきたいと考えています。

▽事業や組織を大きくするために最も重要なのは「人」

ーーこれからさらに事業と組織の成長を加速化させるために、一番必要なものは何だと考えていらっしゃいますか?

一番の注力点は「人」です。
創業期にあたるこのフェーズでジョインいただく方は、間違いなく今後の事業・組織の成長を牽引するコアメンバーになります。

具体的に重視しているポイントは、

・金融・不動産・IT領域でプロフェッショナルなご経験をお持ちであること
・自律的に動けること
・成功を分かち合うことに喜びを感じ、チームで成果を上げることに共感できること

です。

また素晴らしい文化を持った会社にしていくため、カルチャーの核となるような方にジョインいただきたいと考えています。

ーー小泉さんが実現したい「素晴らしい文化」とはどんなものでしょうか?

一言で言うと「人生の時間を使って働くに値する会社であると思えている」ということです。スムーズは事業を通してお客様の自己実現を後押ししていますが、事業を運営するメンバーの自己実現も応援したいと考えています。

重要なことは2つ。「本質に向き合うこと」と「挑戦を承認すること」です。

「本質に向き合うこと」は大きなやりがいに繋がります。引越しは人生を豊かにする。そう信じ、自分たちが本当に良いと思ったプロダクトを作っています。多くの人に求められるサービスを作っている、大きな社会課題の解決に繋がるサービスに携わっている。そういった実感を持てることが、他でもないスムーズで働く理由になるのではないでしょうか。

「挑戦を承認すること」は私たちのようなベンチャー企業にとって特に大切なことだと感じています。企業や個人が持続的に成長するためには、挑戦が不可欠です。挑戦を続けることで、自己のスキルや能力を最大限に発揮できる機会を得ます。こういった自己実現の経験が、働きがいに繋がるのではないでしょうか。

ーー最後に、これからスムーズにジョインくださる方へ一言お願いします。

スムーズはまだまだ発展途上の会社です!
一緒に偉大な会社を創る挑戦をしませんか?


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本記事を通して、少しでも仲間を大切にする小泉の温かい人柄が伝わっていると嬉しいです。

弊社にご興味を持ってくださった方は、ぜひ採用情報もご確認ください。
皆さまからのご応募、心よりお待ちしております。


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