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仲良し夫婦になるために、結婚前に決めておくべきこと

日本では、夫婦になる前に「結婚するための心構えや、良好な夫婦関係を築くためのノウハウ」を教えてくれる機会はありません。

学校でも習いませんよね。

だから、知らなくても恥ずかしくないですし、知らなかったから失敗してしまって「離婚」という結果になってしまうケースだってあり得ると理解できますよね。


アメリカでは、「プリマルタルカウンセリング」といって、結婚前のカップルを対象にした、結婚準備のためのプログラムがあります。

結婚前に、2人だけでは話しにくい内容の話についても、専門の第三者を挟んで「結婚後の生活について」お互いに思っていることや考えを話したり、「夫婦関係を良好に保つためのコツ」などを教えてもらったら、結婚してからも2人の関係がうまくいく可能性が断然高くなると思いませんか?

残念ながら、日本では結婚前にこのようなシステムがまだ一般的にないのです。


そこで、結婚を考えているカップルの方々に参考にしていただけたらと思い、「結婚前に話し合って決めておいた方がいいと思うこと」を挙げていきたいと思います。

(同じ内容を動画でご覧になりたい方は、こちらからどうぞ)

結婚してからの夫婦喧嘩を避けるために、「結婚前に決めておくといいこと」とはどのような事柄なのでしょうか。


①お互いの仕事について


結婚にあたって、お互いの理想の働き方を伝え合いましょう。

妻は仕事をどうしたいのか、「専業主婦になりたい」「仕事は絶対続けたい」など。

子どもができたときにはどうするのか、
「産休や育休を取って、仕事を続ける」
「出産を機に退職して、徐々にパートなどで社会復帰する」など。

また、夫の
「転勤があるのか」
「海外赴任があるのか」
「将来、独立してやりたい仕事がある」など。

「休日や勤務時間が合わなくて、すれ違いにならないか」
「仕事の愚痴は聞きたくない」
「仕事の愚痴を吐き出してほしい」などの、
お互いの考えを知っておくことは大切です。

計画通りにならない場合もありますが、考えを知ることで、大まかな覚悟や計画ができると思います。


②お金のこと


結婚してから相手の借金を知ったというケースもありました。

結婚にあたって、お互いの財政状況を知っておくことも大切です。

収入はいくらなのか・貯金について・借金はないのか(奨学金の返済や車のローンなども残っている場合は必ず)シェアしておきましょう。

私の相談経験で分かったことですが、金融関係のお仕事や、経営者に多いのが「自身の収入を妻に明かさない」男性です。

そのような場合でも、お互いの「生活費や小遣いについての考え方」を確認しておきましょう。

どのようなことや物を「贅沢」と感じるのかも、違いが出やすいところです。

お互いに話しておくことで、結婚後にお金に関する大きな喧嘩を防ぐことができます。

家計管理の方法も、どちらかが不満を抱いたまま生活するということにならないように、決めておけるといいですね。


③家事のこと


男女を問わず、家事が得意な人もいれば、要領よくこなせない人もいます。

「結婚したら家事は妻がやるもの」と思っている男性もいれば、「自分は家事も得意だから、二人で助け合ってできる方がやればいい」という考えの男性もいます。

相手の「思い」を知っておくことで、結婚後の余計な摩擦が減らせます。

「きっちり分担する」という考え方もありますが、できれば緩く決めておく程度で、「手が空いている方がやってもいい」などの臨機応変の決め方の方が、喧嘩にならないと思います。

そして、お互いに"当たり前"と思わず、「ありがとう」「お疲れさま」などの、感謝とねぎらいの言葉がけを決め事にしておきましょう。


④親や親族のこと


お互いに育った家庭環境が違うのですから、「家族・家庭」に対する考え方が違って当たり前です。

お互いに考えている「結婚後の実家との付き合いについて」、距離にもよりますが、帰省の頻度、連絡の頻度と方法・家に招く頻度など、「行事などの際の両方の実家との付き合い方」の考えも知っておくといいでしょう。

また、親戚付き合いについて(頻繁に集まる・定期的にみんなで旅行に行くなど)、決まりや習慣があれば知っておく必要があります。

相手が、極度なマザコンやファザコン、母娘関係が異常だったりしないかも、チェックしておきましょう。

結婚を機に、又は将来的に、「親との同居」や「親の近くに住みたい」と考えているというケースもあります。

お互いの考えを知って決めておくことで、余計な摩擦を防げる可能性が高くなります。


⑤子どものこと


「結婚したら、子どもを産んで育てるのが当たり前」と思っている人もいらっしゃいます。

「私は子どもが大好きなので、結婚したら3人位子どもが欲しい」
「俺は子どもが好きじゃないから、欲しくない」
「不妊治療や妊活してでも、子どもが欲しい」
など、お互いの考えをすり合わせておきましょう。

また、子どもが生まれた際の、子どもの教育方針についても、お互いの意見をシェアしておくことをお勧めします。

「こんな習い事をさせたい」
「私立の小学校をお受験させたい」
「大学に行かせてあげたい」
「絶対にスポーツさせたい」
など、希望や考えがあるのでしたら、「あくまでも今の考え」として、相手に伝えておくこともいいですね。

「絶対に子供が欲しい」と思っているのでしたら、結婚前に精子や卵子について検査を受けておくことをお勧めします。


⑥住まいのこと


結婚前から、戸建てやマンションを持っている人もいらっしゃるかもしれません。

もし、これから住まいを借りるとしたら、地域・駅からの距離・広さや間取り・家賃など、お互いの希望や、絶対に譲れない条件などを、伝え合っておきましょう。

また、
「実家から近いところに住みたい」
「親との同居や二世帯住宅を考えている」
などの希望がある場合は、結婚前に必ず話しておくことをお勧めします。

「自分の部屋が欲しい」
「車は一人1台必要」
「インテリアや家財・家電にこだわりがある」
なども、後で揉め事になる可能性がありますので、シェアして、ある程度決めておきましょう。


⑦性生活のこと


夫婦にとって、性生活のことも大事な要素です。

双方の希望の頻度や内容などについて、なかなか話しにくいことではありますが、共有して緩く決めておくことをお勧めします。

「相手も同じように考えているだろう」などと思っていると、早くからセックスレスで悩むことになりかねません。

特に、子どもが欲しいのか欲しくないのか、いつ頃欲しいのかなどについても、お互いの考えを話しておくことも大切です。


⑧交友関係のこと


お友達が多くて、休日や平日の夜など、出かけたり飲みに行ったりすることが多い人もいれば、友だち付き合いがあまり得意でなく、仕事以外の時間はほとんど家で過ごしている人もいらっしゃいます。

「結婚したら友人家族と交流したい」
「趣味のスポーツに一緒に行ってほしい」
「家に友達を呼びたい」
このような希望がある場合は特に、相手にも話して理解や協力をしてもらえるようにすることも大切です。

結婚後に、どちらか一方だけがいつも遊びに行ってしまうことで、置いて行かれた方は、寂しい思いをしたり、金銭的に不公平感を抱く原因になることも考えられます。

休日の過ごし方も、大まかに決めておけるといいですね。


⑨浮気や不倫に対する考え方


「結婚するのだから、異性の友だちとは連絡を一切絶ってほしい」
「過去に浮気されたことがあり、トラウマになっているので、スマホなどお互いに見せ合えるようにしたい」
「風俗に行っただけでも浮気だと思う」
「お互いに細かいところまで干渉することはやめよう」など、

自身の浮気や不倫に対する考えや気持ち・希望などを話しておく、相手のことも聞いておくことで、結婚してから「そんな考えだったの?」と、相手の考えを知って驚く、などということを防げると思います。

「浮気をしたら、○○をしてもらう」など、決めておくのも一案です。


⑩食に関すること


結婚して一緒に住むことで、交際中はわからなかった「お互いの生活のルーティンや食に関すること」を深く知ることになります。

特に、食に対するこだわりや決めごとや希望がある場合は、前もって話しておくことが大切です。

「朝食は食べない主義」「夜は必ず晩酌する」「仕事にはお弁当を持っていきたい」「週に一度は二人で外食したい」など、希望を伝え合って大まかに決めておくことで、結婚後の余計な喧嘩を防ぐことができます。


⑪夫婦の将来のこと


夫婦共通の目標があって、一緒に目指していくことで、夫婦の一体感が生まれます。

「1年に1回は海外旅行に行く」「〇歳までに家を建てる」「子どもが独立したら夫婦でゴルフを始める」「お互いの両親の介護をちゃんとやる」など、2人で共通の将来の目標や夢を決めることもいいですね。


⑫相手に対する希望


相手に「絶対にしてほしくないこと」「できればしてほしいこと」があれば伝え合って、約束事として決めることもお勧めします。

例えば、
「タバコはやめてほしい」
「お互いに報告・連絡・相談は必ずする」
「喧嘩しても翌朝は必ず笑顔で"おはよう"という」
などということも、話し合って納得してもらえたら「決めごと」として共有しましょう。


⑬そのほか


「休日や長期休暇の過ごし方」
「自身や家族の宗教に関すること」
「自身の持病や、病歴、アレルギーや禁忌に関すること」
「連絡方法や頻度などの希望(毎日連絡してもらいたいなど)」
「スマホの扱い(お互いに見ないようにする・ゲーム依存注意など)」

これらのことも、必要に応じて決めておきましょう。

また、お互いに「DVやモラハラの予備軍ではないか」ということもチェックしておくことができるといいと思います。

ネットで調べるとチェック項目が載っていますので、不安な方はチェックしてみてくださいね。


いかがですか。


一緒に住んでみないとわからないことや、一緒に住んでみてわかることもあります。

もし、できるのでしたら、入籍する前に一緒に住んでみる(同棲してみる)ということをお勧めしています。


また、結婚して夫婦になったら、相手に対して「職場の同僚のように接する」ということを提案しています。
同僚に対しては、気遣いもしますし、挨拶もできます。相手を思いやることもできるのではないでしょうか。
「話さなくてもわかるはず」などということもないでしょう。


そして、1年に一度、結婚記念日などに、「夫婦会議」の時間を作り、1年の反省と次の1年の目標や相手への希望などを話し、お互いに翌年も「夫婦としての契約」を更新するかどうかを決める(話し合う)ということも提案しています。

お互いに契約更新してくれるように、頑張りましょう。


夫婦や家族は一つのチームです。

新型コロナや大地震などのような、予期できない世の中の変化や環境の変化にも、夫婦でタッグを組んで乗り越えられるようなチームを作っていけることを願っています。

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