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vol.4「共同代表のすずかを深掘り!」(前編)

こんにちは!共同代表のすずかです。

前回まではもう1人の共同代表・やまだいのバックグラウンドや活動への想いを取り上げました。
今回からは私・中村涼夏について、鹿児島からお伝えします!

※この投稿は、ポッドキャストでの収録の文字起こしをベースにしています。

また、現在、record 1.5ではクラファンを実施中です!
無理のない範囲でご支援、ご協力お願いします。


◆気候変動アクションのはじまり◆

◇Fridays For Future(FFF)◇

きっかけは“グレタの言葉”をSNSで見たことで、そこから気候変動運動に関わりはじめました。

やまだいの話にもありましたがFridays For Future(以下、FFF)に高校3年生の夏に出会い、FFF名古屋の立ち上げに関わり、9月に気候マーチを実施しました。

ただ名古屋での活動にすごく満足はしなかった。やはり声が十分届いてないなというのと、各地方で全然違うアプローチをしていて、主張も違ったので、いい面も悪い面もそれを認識して互いに共有できればと思ってたんですけど、それができていないなと。
そこで、みんなで集まれるようなプラットフォームがあればと思い、2020年1月にFFF Japanを立ち上げました。

2019年9月グローバル気候マーチにて。(名古屋)


◇#気候危機止めるために学校を休みます◇

その後は大学に進学してからも、FFFの組織を内側から支えるような動きをしていたんですが、「気候変動運動って本当になかなか振り向いてもらえないな」という危機感もあって、2021年のNDC決定のタイミングで動き方を変えました。

NDC温室効果ガス削減目標と言われるものが4月に大きく決まるよっていう流れが、段々噂で聞こえてくるようになった時に、「もうこれは、本当にちゃんと声を上げなきゃ駄目だ」と思って、毎週金曜日、本当に学校を休むアクションをしだました。

1ヶ月実際に休むことを続け、#気候危機止めるために学校を休みます を立ち上げて、ちょうど流れやご縁があって、国会の参考人質疑にFFFのメンバー、若者の1人として出席をさせていただきました。
温暖化対策推進法案の改正が行われる年で、それがきっかけで表にもちょくちょく出るようになってきたかなというところですかね。

その後10月には衆議院選挙があったので、そこで#選挙で聞きたい気候危機 を立ち上げたり、結構いろんなアクションを立ち上げてきたという経緯があって、今はrecord 1.5 の立ち上げに至ります。

◆すずかの生態と育ち方◆

ちょっと私の日常と言うか、普段の生態みたいなところも少しお話しさせてください。

◇趣味はタカラガイ拾いの水産学生◇

普段は、バイトか活動家かって割合が最近は多くて、あと趣味はタカラ貝を拾うことです。だいぶ瓶詰めされてます。


タカラガイを拾うわたし

大学は水産学部で、特に水産経済政策を学んでいます。
水産学部を選んだのは、母親に「あなたは学ぶのであれば研究室かフィールドどっち?」って聞かれ、即答で「フィールド」って答えて、「じゃあ、あなたが学びたいのは森?海?」って聞かれ、「海!」ってなって水産学を目指しました。

子どものころから海が好きだったのもありますが、その後色々と気候変動のことも考えるようになって、あと、いかに水産が地域に根ざした産業なのかってことも知って、地域を理解することが水産を理解することにも繋がるし、逆もしかりだと思いますし。そんなところをもっと知りたいなと思って、水産経済、特に政策を学んでいます。

◇引っ越しを繰り返す中で抱いた自然への感覚◇

よくメディアに出るのは、鹿児島の指宿市で生まれまして、その後両親の転勤で鹿児島県内を行ったり来たり、たまに種子島に住んだりみたいな部分で、種子島では毎日のように海に連れてかれてエメラルドグリーンの海を見てました、みたいなエピソードがよく語られてます。

もちろん、そこでは海とか自然が好きでした。その後、小学校に入る前に名古屋に引っ越して定住するようになった時に「自然ってこんなに変わるんだ」って。住んでる場所によってこれだけ自然って壊されるんだみたいな部分が大きく自分の中で響いたのがきっかけで、環境のこととか意識しだした気がします。

まあ、こんな話もよく取り上げてもらってるので「中村涼夏」で調べてもらえたらと思うんですけど…


幼少期のわたし


◇超スポーツ一家だった中村家◇

ただ、どちらかといえば大半を占めるのはスポーツの話かもしれないです。ウチ、すごいスポーツをやる家なんですよ。

なので小中は一応水泳の選手コースみたいなのに入っていて、月火水木金土スイミング!日曜は休みだけど、自主的に泳ぎに行く/走り込む、みたいな毎日を過ごしていましたね。小中の間ずっと。

高校も続けるかなって思ってたんですけど、すごく伸び悩んでいた時期に、コーチから「なんで伸びないんだろうね」って言葉をいただき、「あ、私も終わったんだな」と思ってやる気をなくしましてやめました。

で、高校3年生っていうちょっと節目でもあったので、お受験に注力して偏差値20~30あげるっていう、半分ビリギャルコースを歩んで高校に入学するっていう形でしたね。


水泳に真剣に取り組んだ小~中学生時代

◇高校受験の失敗と努力の積み重ね◇

でも結局、高校は第1志望に受からなくて第2志望に行ったんですよね。でもだからこそ、今のこの私、気候変動に出会えた私がいるのかなと思ってるので全然後悔はないし、その母校も沢山思い出があるので、嬉しいところではあるんですけど。

私は受験に失敗したのが「自分の努力のせいだ」って周りからもすごく言われたような気がしたし、自分でもそう感じてしまったのが反省で、高1はもう受験勉強漬けでした。大学受験に向けていわゆる最難関高校を目指して。

でも、文武両道を求める校風だったのですごく辛かった。それでもっと自分を追い込むようになったんだけど、ある時キャパオーバーになっちゃったんですよね、本当に。一応、将来は研究者を目指して突っ走っていたのですが…

小中高と結局「努力をしなさい」っていうのには変わりはなかった、そんな人生を歩んできましたね。

でもなんか、もっと褒めて欲しかったなって思ってる自分は正直、いると思います。
コーチも練習では何かと褒めてくれるのに、やっぱり大会で褒めてくれないみたいな部分が自分には大きかったなと今では感じますね。親もそうだったけど。

◇ありのままを認めたいという価値観◇

そんな事を振り返って、今、大事にしている価値観として「あなたはあなたのままでいい」って認めてくれる社会を作りたいという願いがあります。

それこそスポーツや勉強、いわゆる引かれたレールを歩んできた自分がいるので、その中で何かを目指したり信じることによる幸せや安定感があるのを感じではきたし、そこにいる人を否定するわけではないです。
でもそうした生き方から少し離れて、自分で勉強するようになったとき、「本当に自分がそうでありたかったか?」というとそうじゃないなと。

いままでは「普通でないもの」とされてきたもの。その考え方を壊していきたいっていう思いがあります。『社会に適合しなければ』とかいわゆる『普通に合わせる』とか。ある人はそれで生きやすくなる方法ではあるかもしれないけど、「あなたがあなたのまま生きていればいい」っていう考えをもっと広げて、いわゆる普通である人たちとかマジョリティが変わればいいなとか思うし。

「あなたはあなたのままでいい」っていうことの議論をもっとしようみたいな想いがある気がします。

◆アクティビストである理由◆

じゃあなんで研究者じゃなくてアクティビストになったのか、という部分を最後に少し。

涼夏って「涼しい夏」って書くんですよ。はい。
だからね、親がそう望んでたからアクティビストになったんじゃないかって、冗談で言われるんですが(笑)。
実際は、親に反対されながらもアクティビストになってしまったっていうのが正しい表現です。

それまではやっぱりこのレールを、努力するレールであったり、社会でいわゆる普通の幸せな道っていうのを歩んできたつもりだったんですよね。なんだけど、大きなきっかけは冒頭でも言った“グレタさんの言葉”に出会って変わりました。

日本語訳にすると「あなたたち大人は子供たちを愛してると言いながら、その目の前でその子供たちの命を奪っているんです。未来を奪ってるんです。」って。それを聞いてすごくびっくりしたんですよ。

私は科学者になって、将来そういう社会問題の解決とか、誰かの役に立てればいいなって思っていたのが、将来じゃなくて今からでもできるし、今やらなければもうタイムリミットやばいじゃんみたいな部分に初めて気付かされたんです。

それに気づいた私はもう耐えられなくなって、動き出したんですけど、親は大反対。今でも大大大反対ですけどね。

◇何もしてこなかったことへの罪悪感◇

でも私は、その事実を知ったときはもう1週間何も食べれなかったかな。自分が今まで何もできてこなかったっていう罪悪感、3日間は飲み食いできず、残りの4日間水分だけで過ごして体重3キロ痩せて、学校も休んでみたいなことが高校3年生の時に1度ありました。その罪悪感は今もあるけど。

だから、今も自分が気候危機に対して被害者性を持っている部分もあるかもしれないけど、それより加害者意識がすごく強い。強くなってしまう部分がある。

なんかそういう言葉は嫌いだけど、自分たちが作って使って消費しているということ、その背景とかを想像した時に、そこにおける加害の意識とか、責任感が強いんだと思います。だから、アクティビストになった。「申し訳ない」っていう気持ちで立ってるのが正直ありますね。

◇加害者であることの責任◇

正直、私は誰よりもラディカルかなって思うときがあるけれど、私は被害者になりきれない。テレビやメディアは私を、若者を、“被害者”にさせるけれど、そこにイライラもするし、すごく戦ってきたつもりでいます。

自分たちが気候危機の被害者である以上に、いかに加害をしてきてるのかということに今向き合ってる人には、誰1人意見が合っていないと言っても過言ではないかなって、正直思っちゃう。
正義感はあんまりないんですが、そこに対する責任感は強いと感じています。

そこから来るこのrecord 1.5 というアクション。このプロジェクトで何をやりたいのか、ということについて【後編】ではお伝えできればと思います。

◆ クラファン実施中◆

本日(10月19日)で残り2日となりました。多くの温かいご支援本当にありがとうございます。
少しずつですが、ゴールが見えてくるような状況となりました。最後まで精一杯取り組みます。

みなさんの拡散やご支援のご協力、よろしくお願いいたします。

(Text: 早本洋子)
(編集: 鈴木さやか)

◆更新状況◆
2022/10/19:公開しました。


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