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折々のチェスのレシピ(306)序盤で指してはいけない手100選

黒は取り立てて問題のある手を指しているわけではありません。

第1図

次に、

d4とされても、

取れば問題ありません。白は、

第4図

ポーンをナイトで取り返してくるでしょう。

あなたは、そのナイトを取りたくなります。

実はこれ、黒にとってかなりまずい手です。

白はそのナイトをクイーンで取り返してきます。あれ、相手のクイーンを序盤で使わせるのはいい手だったのでは?と、これまで「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」そしてこの「折々のチェスのレシピ」を読んできた人はきっと疑問に感じることでしょう。だって、次にe5とすればいいのでは?と思うかもしれません。

しかし、その後、数手進むと、

白のクイーンを咎めながら手を進めても上図になってしまいます。ここから先、黒が形勢をよくしていく手筋がなかなかありません(白がミスをしない限り)。例えば、白のBc4の筋が黒にとっては受けにくい手です。

この展開が嫌であれば、第1図に至らない序盤の駒組みを採用するか、もしくは第4図の局面で、

このようにする手はありますが、白はNf5としてくるはずです。受けても受けなくても黒が近く良くなる手筋はありません。


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