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折々のチェスのレシピ(227)

下の局面は白がほぼ完璧な指し回しから、形勢を圧倒しています。

第1図

どこを見ても白の駒の配置に穴らしい穴や瑕らしい瑕は見当たりません。さらには、次に白からは、

Bf4という強烈な手があります。

第1図までの手筋や指し回しは、「チェスのレシピ」と「新・チェスのレシピ」、そして「折々のチェスのレシピ」でご紹介してきたものしか使われていません。第1図は chess.com で1500点台同士のプレイヤーの実戦から採録しました。

ということは、「チェスのレシピ」、「新・チェスのレシピ」、そして「折々のチェスのレシピ」の知識を組み合わせると、このぐらいのスコアは達成可能ということでもあります。

こんなふうに書くと、とても手前味噌なことを言っているように感じられるかもしれませんが、そうではなく、これまでご紹介してきたことはほぼ基本的なチェスの考え方でしかなく、それを知っているか知らないかで棋力に大きな差が出てしまうということでしかありません。自己流で力戦に持ち込んで勝つのに醍醐味を感じる人もいるかもしれません。しかし、スコアがある程度上がると必ず負けが込んでくるはずです。なぜなら、強い人はそんなこと(基本の手筋を知らない相手に対する対応の仕方など)は織り込み済みだからです。

ひとつ手筋を憶えると勝てる相手が増え、ひとつ受けを憶えるとまた勝てる相手が増え、駒組みの理屈を憶えるとまたまた勝てる相手が増える、というのがチェスで強くなる好循環です。


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