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折々のチェスのレシピ(50)

黒はかなり歪な駒組みをしています。その隙を突いてください。

ここ何回かご紹介しているのでせっかくなのでサクリファイスを使いましょう。

第2図

もしナイトを取ってきたら、

白は当然、

第4図

黒のビショップを取り、e6のポーン(黒のキングの真上)を取りますよとします。これに対する最善の受けは、

Qe7ですが、

黒はすかさずこうしてナイトを相手陣に侵入させる準備をします。仮に、

黒がナイトの自陣への侵入を許さない手を指してきても、

白はクイーンでポーンを取ってチェックを掛けることができます。黒はナイトとクイーンの両方をうまく受けることができません。第4図からは相手の指し手次第で別の展開の可能性もありますが、いずれも白に得な駒組みになります。

また、第2図で黒がビショップを取ってきたとしても、それには構わず、

e6のポーンをナイトで取って、クイーン取りに当てます。黒のクイーンがどこかに逃げた時にe2のビショップをナイトで捌き、黒のクイーンにe6のナイトを取らせてしまいます。すると、

白はこれで勝勢です。

駒の損得や先々の展開を先まで考えないとやや難しい手順ではあるものの、相手の歪な駒組みをよくよく検討すると、ここまでは考えることができます。


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