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折々のチェスのレシピ(215)

クイーンズギャンビットをやると下のような局面にそれなりの頻度で出会うのではないでしょうか。

かなり大きなチャンスが白に巡ってきています。

Ne5が味のいい一手です。すぐに黒からf6とされてしまうのではないか?と思われるかもしれません。

しかし、それこそが白の狙いです。黒の序盤の弱点であるf7の地点が開いています。将棋的にいうと玉のコビンが開いた状態です。これで白からは将来的にQh5という筋ができました。それを実現するために、

第4図

e4とポーンを突きます。ここで黒は受け間違うとメイトまであります。ビショップを助けようと同ポーンなどとしてしまうと、

Qh5が飛んできて、黒はもう勝ち目がありません。よって、第4図からはナイトとビショップを取り合うしかありませんが、

これでも白の大優勢です。

序盤の手筋は知っていないとなかなかできないものも多いのでこうした手筋を憶えておくことが重要なのですが、序盤の各戦型にそれぞれの手筋が存在するのでそれらをすべて網羅して憶えておくのは(かなりの記憶力がある人以外は)、難しいかもしれません。

ということで、どんな戦型でもいいのですが、クイーンズギャンビットならクイーンズギャンビットの序盤の手筋を憶えてしまってから次の戦型に移る方がいいと思います。クイーンズギャンビットの序盤の手筋をすべて憶えるだけでもそれなりに勝てるようになるはずです。


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