見出し画像

折々のチェスのレシピ(63)

今回は対局している時にはいつも気にしながら手を作りたいことについてです。

白はナイトを跳ねてクイーン取りをかけるという味のいい手を放ったところです。ここでの黒の問題はクイーン取りではなく(それもありますが)、白のどちらのナイトも自由に使わせてしまっている点にあります。

相手のナイトを自陣に接近させると色々な技が掛かりやすいということは以前に何度か書いたと思います。

黒はクイーンをどこかに逃したとしても、

こうなると黒はかなりくらくらすると思います(別のところに逃げても事情は変わりません)。よって黒はこうなる前に白のナイトの進出を妨げるか駒交換で盤上から消してしまうなどの処置をしておかなくてはいけませんでした。

どことなくナイトは足が遅い駒のようなイメージがあるかもしれませんが、今回の例のように、あっという間に相手陣に迫って相手を追い詰めることができる駒です。相手のナイトを自由にさせないというのは駒組みの際に常に憶えておいていいことです。

逆に言えば、自分のナイトが活動できる局面は仕掛けどころになります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?