![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113270547/rectangle_large_type_2_602014ff4389ae5e2f1688260bbe9ee0.jpeg?width=800)
折々のチェスのレシピ(125)
時折は序盤に戻ったほうがいいと思うので今回はまた序盤です。何度も書いていますが、序盤のミスは取り返すのが大変です。
![](https://assets.st-note.com/img/1691929155965-tyi48sCiCD.png?width=800)
「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」を読んできた方にはこの黒の駒組みがあまり良くないことはすぐにわかるはずです。ただ、致命的というわけではまだありません。
では、この局面における黒の最善手はなんでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1691929307446-ou8rMM1zjK.png?width=800)
クイーンを戻すことです。せっかく出したクイーンを戻す?と思われるかもしれませんが、クイーンを戻さないと、
![](https://assets.st-note.com/img/1691929391486-r4sWpiScZC.png?width=800)
↓
![](https://assets.st-note.com/img/1691929424017-JGdz2OstSG.png?width=800)
一例ですが、こんな感じでクイーンの位置を咎められる格好でどんどん白に手を作られてしまいます。ここまで来るとほぼ白の勝勢です。
あらためて覚えておいていただきたいのは、クイーンを繰り出す前にやることがあるということです。黒は第1図の前にナイトやビショップを動かしておくことが必要でした。ついクイーンを早く前線に出したくなりますが、無意味な早繰りは今回の例のように相手に利用されてしまうだけです。
チェスの手筋の中には、クイーンは初形のままでも相手をメイトできてしまうものまであります。ということは、クイーンはいざという時まで動かさなくてもいい可能性が高い駒だということが言えます。クイーンの早繰り悔いの元、こんな格言があるかどうかわかりませんが、おおよそ真実です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?