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折々のチェスのレシピ(273)呆気なく終わってしまったゲームたち

これからしばらくは、おおよそ20手内外で終わってしまったゲームを取り上げます。20手内外で終わってしまったということは、負けたほうが大きなミスをしています。しかし、勝ったほうが最善手を指し続けたわけでもありません。というのは、これからスコアを上げようという人にとって、お互いに最善手を指し続けるゲームを参照しても、やや荷が重いはずだからです。よって、1300から1600点台のプレイヤーの実際の対局から採録しました。

このシリーズの目的は、手の流れと駒組みの形を、最初はなんとなくでいいので、憶えてもらいたいことにあります。符号で対局を再現することが難しくても、見て憶えたものは記憶に残りやすいと思います。

ご紹介する対局は、これまでの「チェスのレシピ」や「新・チェスのレシピ」、そしてこの「折々のチェスのレシピ」を読んでくださった人にとって馴染みのあるだろう形を選んでいます。しばらく前に連載したダニッシュ・ギャンビットもいくつか含まれています。

勝ったほうの手筋と形を憶えれば、それは勝ちに近づく法則ですし、負けたほうの手を憶えておけば、そういう悪手を指さなくてすむようになります。また、なぜ定跡が整備されたのかということも理解できるかと思います。

あえて解説は加えませんので、見て憶えてみてください(寸評ぐらいは加えるかもしれません)。

基本的にはメイトまで行った対局を選んでいますが、途中でどう考えても投了レベルのものも含まれています。

というわけで、第一弾です。

寸評:白がKh1と早逃げしたことで黒は左辺から攻める方針が固まりました。白のキングが早逃げした理由は黒がビショップをc5に戻したことによるものです。


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