Web3の流派
Web3の中にも色々な流派があります。
ここでいう流派とは「なぜWeb3に魅力を感じているのか」の回答の違いです。
Web3にほれ込んでいる人の中でも、Web3のどんな点に惹かれているのかというのは一様ではありません。
今日は、これまで私がWeb3界で出会ってきた各流派について書いていきます。
①打倒GAFA派閥
これまでの既存プラットフォーマーによる市場寡占・情報寡占に対するアンチテーゼとしての文脈です。
ネット上で過ごす時間が増え、インターネット上のデータとして私たちの日々の行動が記録される世界において、検索エンジンやSNSといった主要サービスを抑えた事業者は膨大な情報を手にしています。
もしかしたらそれらの企業が私たちをコントロールしているかもしれない、悪さをするかもしれない。
そういった不安が高まる中で、管理者のいないネットワークであるWeb3は巨大民間企業を排除した経済圏をつくる。
そういった流れです。
②誰にも管理されない世界派閥
暗号資産やNFTといったWeb3世界でのアセットは、これまで当たり前だった「法定通貨による価値の評価」を覆しました。
Web3の世界においては、例えば1ビットコインの価値は1ビットコインなのです。
1ビットコインの価値は200万円だったり800万円だったりするじゃん、と思われるかもしれませんがそれは法定通貨に換金した後の話です。
純粋なWeb3の世界においては、1ビットコインが200万円だろうと800万円だろうと、その絶対量は変わらないし価値も変わらないのです。
Web3の元祖ビットコインは、リーマンショックでの政府による金融機関救済に対する不信感から生まれたともいわれています。(普段高給もらってた銀行員は、いざ会社潰れたら税金で救われるのかという)
国や地域といった枠組みを超えて、真に誰にも管理されない世界としてWeb3が好き。
そういった流れです。
③初日からグローバル派閥
②の「誰にも管理されない世界派閥」とも重なりますが、国境や規制といった壁を越えてWeb3上のサービスは利用可能です。
これまでは銀行システムやSWIFTを使わないと行えなかった国際間送金も、暗号資産であればウォレットアドレスさえ分かっていれば地球の裏側にも既定の手数料で送ることが出来ます。
(昨今はWeb3に関する規制も増えてきましたが、原理的には)
スタートアップ界隈でもWeb3は「初日からスタートアップ」というキャッチフレーズがあります。
世界中の広大な市場で勝負できる可能性に熱狂する。
そういった流れです。
④新しい経済派閥
これまで資本主義経済では、より儲かる場所・投資採算性が取れる場所にお金や人といったリソースが配分されてきました。
Web3では、独自の価値媒体と報酬配布の仕組みを使って、これまでリソースが巡ってこなかった領域でも自律的な経済運営が可能となる可能性があります。(そこでの組織体系をDAOと呼びます。)
これまで安定した運営が不可能だった、思想や好みをベースとしたエコシステムを生み出すことが出来るかもしれない。
そういった流れです。
⑤トラストレス派閥
これまで社会には「信用できないことで発生するコスト」が存在してきました。
保険の仕組み、CtoC取引におけるプラットフォーマーが徴収する手数料、本人確認にかかるコスト。
特にデジタル上では、名乗っている情報とその主体が一致しているか、嘘をついていないかといったことを検証するのが難しいため、第三者が与信リスクを吸収する仕組みが重要となります。
Web3では、スマートコントラクトの仕組みを使ってあらかじめ決まったルール通りに動く仕組みを実装することが出来ます。
これまで社会にかかっていた無駄なコストを根本から取払うことができるかもしれない。
そういった流れです。
まとめ
今日はWeb3の派閥について書きました。
独断と偏見も入ってるかとは思いますが。
社会ではWeb3は理解されていなかったり、最悪怪しいものだと思われている節がありますが、その辺りは人によって言ってることが違うという点が一因にある気がします。
ちなみに私は⑤のトラスト派閥です。
信用コストがかからない社会を実現するために、むこう2~3年でも受け入れられる価値をproovyで作ろうとしています。
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