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専門性=価値じゃないかという話

私は新卒で銀行に入社し、
システム部配属→Web3チーム
という経歴で退社。

その後スタートアップを起ち上げ
SDGsメディア→黎明期の技術を武器にしたソフトウェア開発(ナウ)
という道を歩んでいます。

この経歴を歩む中で強く感じたのが、タイトルの通り「専門性=価値」ということです。

銀行員時代の話

新卒で3年間働いた銀行での話です。

システム部時代

私はいわゆるポテンシャル入社で、人事🎲によってシステム部に配属されました。

インフラチームの一員として、コールセンターやホームページシステムの基盤保守の担当に。
ユーザー企業のシステム部なので、開発は委託ベンダーが行い、私の仕事はプロジェクトマネジメントや予算管理が中心でした。

PMをして感じていたのは、実際の開発経験がない者がこの仕事をしていいのかということです。
進捗が予定通りに進んでいなかったとして、そのボトルネックや原因を表面上鹿理解できないので「そうですか、リカバリー出来そうですか?」と返すのが精一杯でした。。

こちらが発注側なので先方も腰を低く対応してくれていましたが、相手の方が経験も知見もある中でどのように管理するのが適切なのか?(そもそも管理になっているのか?間に報告を受け取る若者がいて、ただ伝書鳩が一枚挟まる非効率が生まれているだけではないのか?)と内心ずっと引っかかっていました。

伝書バト

Web3担当時代

私は自主学習でWeb3領域のリサーチを行っていました。(理由は後述)
Web3周りの本を買い漁り、繰り返し読んでノートに要点を書いて読み返す、というプロセスを半年くらい続けていました。

その甲斐あって社内ではやたらWeb3領域に詳しい若者として認知され、縁あってプロジェクトリーダーとなり、プロジェクト終了後はWeb3領域のリサーチ担当となりました。

Web3業界の方々と関わる中で、最初は「業界の最前線にいるこの人たちの方が詳しい」というマインドでしたが、事業会社の中でWeb3プロジェクトを回した経験から得た知見には一定希少性があり、外部で講演をする機会も増えていきました。

「Web3領域への知識」に「Web3プロジェクトを事業会社で回した経験」が重なることで、社外においても私がもつ知見は価値あるものとなりました。

起業後

スタートアップを起ち上げてからの話です。

メディア時代

今年の10月に会社を起ち上げ(ついこの前まで副業という形)、当初はSDGsメディアの運営をしていました。

なぜWeb3じゃないんだという話ですが、私はWeb3領域に関わった結論として「この領域は伸びない」と感じてしまい当初別領域をチョイスしました。この辺はまたの機会にお話しします。

スポンサー記事の営業をしており、なんとか「うちのメディアに出ることでの価値」を伝えようと頑張っていました。

ただ元々メディア業界出身でもなく、事業者の中でどのようなプロセスを経てどの予算から支払われるのかも理解していない中での営業は厳しいものがありました。
また既存メディアと自社メディアの差別ポイントも明確に設けられていませんでした。

数多あるメディア

proovy時代

proovyというのは当社が現在開発しているプロダクトの名称です。

DID/VCというWeb3の親戚のような技術を活用し、先進的な情報管理を実現するプロダクトしています。

私は銀行員時代にも本領域のリサーチをしており、前述のとおりWeb3という近しい領域のプロジェクトを回した経験もあるため、知識的・経験則的なアドバンテージを有していました。

また共同創業者の中瀬はエンジニアとしてのバックグラウンドを基に、本領域に対する実装面での知見を蓄積しています。

DID/VCは黎明期の技術であり、一部のオタク的な興味をもつエンジニアが触れている程度の浸透レベルです。
この領域に対して「どう事業会社を巻き込み、適切なプロセスで社会実装していくか」という点における考察を実務経験をふまえて考えられるのは当社ならではの強みです。

私たちはproovyを通して、これまでのユーザーと事業者間での情報管理の仕組みを根本から変えることに挑戦しています。この挑戦に面白さや革新性を見出していただける皆さまからお声かけいただくシーンも増え、スタートアップてして歩み出すことができています。

proovy

ふりかえって

「専門性は価値になる」というのは、帰納的に私が感じてきたものです。
まあそりゃそうだよね、というフレーズだとは思いますが仕事で成功したり存在感を出すために重要な要素かなと思います。

私が銀行員時代に感じていたのは、
新入社員時代には「2年後には◯◯が出来るように頑張ろうね」と言われ、
いざ2年後には「次の3年後には◯◯出来るようになろう」と言われ、
いざ3年後には「次の5年後には・・・」というエンドレスループを繰り返してしまうのではないかということです。

管理職になったり役職が上がるにつれて抜け出せるのかもしれませんが、先人が出来たことを自分も出来るようになるというサイクルは一生続くのではないかなと。

誰も知らない領域に詳しくなることでそれを一気に飛ばせるのではないかと感じて、Web3領域について調べ始めた側面も大きいです。

知識的な価値は時間をかければ誰でも得ることが出来るので、他人に代替されづらい経験則を元にした価値を積み上げていきたいです。

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