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サポート役の重要性-遠山の目付-(福祉現場をレクリエーションで支援する人の書いたコラム)

私自身は普段、レクリエーションを支援する際は司会進行的な役割を担うことが多くあります。自分は行うプログラムの説明を行いつつ、参加者全員を見ながら1人ひとりの参加者がどのような状況であるか、集中できているか、楽しそうなのか、危険はないかなど見ます(最近知った言葉でいうと、剣道や居合などで使われる“遠山の目付”がこれに当たるかもしれません)
しかし、司会進行役以上に“遠山の目付”で状況を見なくてはいけないのが、レクを行うときのサポートしてくださるスタッフです。

なぜかというと、1つ目の理由は、サポート役が参加者1人ひとりの状況から必要な支援を考えなくてはいけないからです。例えば利用者の方の中で、気分が悪くなった方に対しては声掛けし休んでいただくなどの対応にあたらなくてはいけない。それから、例えば片方の耳が聞こえないという方が参加者にいる場合、聞こえる方の側について、司会進行役の発言を補助しなくてはいけないこともある。そのときにいかにその方が気持ちよくレクを行える環境を提供できるか(安全面も含めて)は重要です。

2つ目の理由は「合いの手」をうまくいれなくてはいけないということです。サポート役のリアクションしだいで盛り上がるかどうかが決まるといっても過言ではありません。また時には、司会進行役の説明が利用者さんにとってわかりにくそうだなーと思ったら、「今の説明は○○ということでいいですか?」というように聞きなおすということも重要であります。そのためにはサポート役もしっかり司会進行役の発言を聞き、そして利用者さんの様子を見ていないとできない大切な役割になります。

3つ目は司会進行役の展開にうまく合わせて支える柔軟性が求められるということです。あらかじめ司会進行役が今日は「○○ゲーム」を行いますと言って、サポート役と打ち合わせをしておいたとしても、利用者さんの様子や盛り上がり方によっては、途中で予定と違う展開しないといけない場合があります。そのときに、うまく司会進行役に合わせながら、展開をサポートしていかなくてはいけません。これは、重要かつたいへんな支援になります。実際、司会進行役だけがレクを行うのでは、利用者さんの安全の面でも、満足の面でも、雰囲気というか演出的な部分でも、いいレクが展開できません。

これからもサポート役の方と連携してよりよいレクを支援していきたいと思います。

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