見出し画像

中田敦彦さんのジャニー事件の動画を見て

時代や所属アイドルによって波はあるものの、私はほぼ50年間通してずっとジャニーズファンだ。
だから、海外ニュースから逆輸入の形となった今回の『ジャニー喜多川児童虐報道』に関しては、できれば避けて通りたいと思っていた。
もう故人であるということで、事件の再発がないのなら、夢が壊れ過ぎないよう見て見ぬふりをしたい気持ちの方が強かったから。
でも、チャンネル登録をしてよく見ている中田敦彦さんのYouTube大学で、この件を取り上げると知り、まずはコメント欄を見てみた。
すると、数々のコメントから、興味本位ではなく、事実だけを真摯に伝えているらしいとわかり、見てみる事にした。
動画はジャニー喜多川氏の略歴とジャニーズ誕生の歴史から語られていて、それによって私の古い記憶も蘇ってきて、ああそうだったのか…と腑に落ちる事が多々あった。

私が産まれて初めて好きになったアイドルは、私が小学5年生の時にデビューした郷ひろみさんだった。
まさに少女マンガから飛び出してきたような容姿に夢中になり、親の許可をとってすぐにジャニーズのファンクラブに入会した。
『フォーリーブスの弟分』というキャッチフレーズでデビューしたので、最初の頃はフォーリーブスと一緒のコンサート出演が多く、フォーリーブスファンとも仲良くなったし、ジャニーズ運動会でジャニーズJrのファンとも交流をしていた。

そんな中で、フォーリーブスの北公次さんに関する不穏な噂が出回っていた。
私はフォーリーブスの中では北公次さんが一番好きだったので、メンバーの中で彼だけがどんどん病んでいく様子が、とても心配だった記憶がある。
その後デビューした豊川誕さんも好きだったけれど、あっという間に事務所を脱退してしまったし、その後郷ひろみさんも移籍した上に渡米してしまった。
その頃には、遠くのアイドルよりも近くの異性に興味を持つ年頃になっていたので、北公次さんや豊川誕さんの薬物使用や暴露本にも、ほとんど興味を持つ事なく今日に至った。

そして改めて今回、中田敦彦さんの動画を見て、「あの噂は本当だったんだ」と思ったと同時に、ジャニー喜多川氏の行為は犯罪であって、多くの人の心に深い深い傷を残したのだと憤りを感じた。
さらに明治時代から見直されていない法律にも驚いた。
この件に関して、どこまで掘り下げられるのか、掘り下げていいものなのかはわからないけど、このような性犯罪がまかり通らない社会への提唱にはすべきだし、法律の見直しは絶対にすべきだと思う。

実は私自身、性犯罪の被害者になりそうだった過去がある。
高校二年生の夏休み、宿泊施設付きの海の家で友人達とアルバイトをしていた時、私だけが店の主人に宿泊施設の風呂掃除を命じられて、誰もいない風呂場で一人掃除をしていたところ、いきなり後ろから主人に抱きつかれ、無我夢中で逃げ出した事がある。
何事もなく逃げ出せたとは言え、その時の恐怖は、長年心の傷として残った。
その事を思い出して、夢を壊さないように見ないふりをしようとしていた自分を恥じた。
世に出ることも出来ない上に、心に傷を負ったままの少年はいっぱいいるのだろう。

でも被害に遭ったことを隠したい人も当然いる筈だし、全てを明るみにすべきだとは決して思わないけど、なかったことにならないよう、事務所として謝罪はすべきだと思うし、このような大企業によるセクハラ、パワハラが起こらないような社会に、少しでもしていけるよう、報道のあり方も見直す方向に向かえばと思う。
世界的に『ジャニー喜多川氏は性犯罪者』という事が知れ渡った以上、もうなかったことにはできない筈だし、それをなかった事にするのは日本人として恥ずかしい。
だから私も、微力だけど言葉にしてみたのだ。
難しい問題だけど、中田敦彦さんのように真摯に声を上げる事は、本当に大事だなと、強く思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?