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vol.6 睡眠の質を高めるには

睡眠と体温の話


睡眠の質を高める、というテーマは現代においてストレスや、人工的な光、生活リズムの破綻など色々な要素が複雑に絡み合っていて非常に難しくなっています。

今回は『体温』に着目してみましょう。

眠る為には体温が高い方が良い? それとも低い方が良い? 
寒かったら、なかなか眠れませんし、湿度が高い夏の暑い日も、なかなか寝つけませんよね。

では、ここで、一つ例を挙げてみましょう。

赤ちゃんは眠くなってきたら、手足が温かくなります。「あ、手足が温かくなってるから眠くなってきたね」という、言葉をよく耳にします。体温が高くなったときに、眠たくなると、そう思われている方が多いですよね?

正確には、『深部体温』が低下することで、人は眠りやすい環境になっていきます。子供の手足が温かくなっていくのは、体温を外に逃しているから。手足の末端から熱を逃して、身体の中心の体温を低下させることで、入眠モードに入っていくのです。

冷え症の方が、なかなか寝付けないのは、体温を“逃せない”からであって、例えば、冷えないように、靴下を履いて眠ってしまうと、実は逆効果なんです。また、あまり運動を習慣として頻繁にしていないご高齢の方も、体温調節機能が低下していることが原因となり、眠るのが困難になっている場合が多いのです。

導入時の寝つきの良さより、睡眠の質を高めること考える。

ここで、「私は寝つくのが早い方だ」と思っている方も、多くいらっしゃると思います。私がここで問いたいのは、“睡眠の質” です。

睡眠導入時は、睡眠欲求、疲労、アルコール等色々な要因があり、「眠りに入れる」状況となりますが、大切なことは「睡眠中の質は、本当に得られているのか?」ということなのです。

深部体温をしっかりと下げることで、睡眠中のレム睡眠とノンレム睡眠の質も高まります。暖房器具や電気マットのようなものを使用して寝てしまうことで、入眠時は快適かもしれませんが、深部体温が睡眠中に下がらずに、夜中に何度も起きてしまうこともあります。

ポイントは、如何にして深部体温を就寝に向けて下げていくか? ということなのです。

寝る2時間前にお風呂に30分程浸かると、体表面の血流が上がり、熱を外に逃してやすくなり、徐々に眠りの準備に入ることができます。

また、日中に運動をすることによって体温を上げることができ、夜に向けて徐々に深部体温を下げていくような “体温の波” をつくることが重要なポイントです。

運動をすることで、末梢の血流改善も見込まれるので、手足の冷え性改善、体温の放熱も可能となります。

良質な睡眠を得るためにも、ぜひ、日常に運動を取り入れ、お風呂を上手に活用する習慣を身につけていきましょう。


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