改めてNieR:Automataは良く出来てたと思う。

言わずと知れた名作。プレイしたのは結構前だが、斬新な試みやアクションの爽快さが今でも印象に残っているので適当に書き連ねようと思う。既に本作の感想はネットに氾濫しているが、最近書いてる人はいなさそうなので気にしない。

最初からクライマックス

プレイング下手な私は何故かイキってハードモードで始めたばかりに、序盤で地獄を見た。開幕謎シューティングでイクラの洗礼を受け死にまくり、苦心の末抜けるとムービーシーンにて2Bお披露目。おー美人だと思いながら見ていると流れるように戦闘開始。操作方法も分からないまま放り出され、困惑しながらもイクラから逃げながら操作を覚え、大きな機械生命体を吹っ飛ばしてようやくチュートリアル終わりかと思いきや不穏な気配が。まさかね……と思っていたら案の定ボス戦開始。まぁ普通に負けたが、途中セーブあるだろうしボス戦からかな、フフーンと思ったら、そんな事は無かった。まさかの最初からで絶句した。冒頭に戦うボスとしては随分手厳しくて心が折れ欠けるも、めげずに再挑戦。巨大丸ノコは意外と撃破が容易だったが、相変わらずセーブはさせてくれない。9S登場ムービー後も案の定続行。周りにセーブポイントらしきものは無く、一本道を進むしかない。その先の工場内?も序盤にしては敵が強く苦戦を強いられながら何とか抜けたら、まさかのボス戦二回目。しかも先ほどの丸ノコが2体出てきた時には目を疑った。ここまでノーセーブで来させて、またボス戦????そんな事を思いながらトライアンドエラーの末、何とか撃破。達成感に浸っていると、今度は9Sとの共闘(だった気がする)。ここもさほど難しかった印象は無いが、連戦な上に負けたら最初からなのがかなりキツイ。正直何度か心が折れかけた。時折最初の方でつまずきながらも苦心に苦心を重ね、やっとの思いで撃破。安堵と達成感に包まれながら9Sと2Bの会話ムービーを見ていた気がする。そして後に気付いた。あぁ、あの一連のノーセーブゾーンはチュートリアルだったんだなと。実際、あの連戦のおかげでキャラの立ち回り方を覚えられ、道中もそこまで苦戦する事は無かったと思う。私の様なゲーム下手からするとスパルタ以外の何物でもなかったが、それでもクリア出来るぐらいの難易度にはしてくれているんだなと実感した。まぁ、ほかのゲームでもこれを導入されるのはごめん被るが。

世界観に溶け込むセーブ方法

セーブをバンカーへのデータアップロードに見立てるのは世界観に合っていて非常に上手いと思った。また、負けたらアクセスポイントから予備の2B(アップロードしたデータ保持)が出て来る仕様も考えれば私が大苦戦した序盤でセーブポイントが無いのも頷ける。アンドロイドが主人公だからこそ為せる良き采配だ。

好きな「終わり」を選べる

ストーリーの節目ごとに細かく「終わり」を区切ってあるため、ただエンディングを見るだけならそこまで時間が掛からないのは嬉しい。そこで飽きてゲームを止めても物語としては一区切りになっているため消化不良感は少ない。無論、飽きずに進めていけば9SやA2が操作出来たり9Sが闇落ちしたり人類は衰退しましてたりと、怒涛の展開でプレイヤーを楽しませてくれる。ありがちな舞台設定ではあるものの、サクッとやりたい人から作品をしゃぶりつくしたい人まで満足できるお話作りはさすがヨコオさんと言わざるをえない。

ホントにデータ消すのか(困惑)

皆大好きEエンド。感情を持たないはずのポッドが彼らのために立ち上がるクッソ熱い展開は誰しもが興奮を覚えたであろう。かくいう私も、苦戦している最中に他ユーザーからの応援が来た時の高揚感は忘れられないし、主題歌も相まって感動してしまった。絶対助けるぞ!という強い覚悟と共に最後までスタッフロールを駆け抜け、その先のムービーを見た時は強い達成感と物語が終わってしまった事への虚脱感が入り混じり、何とも言えない気持ちになった。そのままスタート画面に移行し、美しいタイトル画面を見て私はソッとコントロールを置いた………あ、ホントにデータ消えてるわ。強くてニューゲームが当たり前な昨今、世界観設定とゲームの仕様をここまで合致させているのは素直にすごい。

総評みたいな

軽快で爽快感のあるアクションや万人受けする良ビジュアル、繊細で美しいBGMは言わずもがな、ゲーム的仕様や都合を世界観に上手く落とし込み、周回プレイを追うごとに深みを増すストーリーテリングで最後まで中だるみせずゲームを楽しむ事が出来た。私の様なライトゲーマーから考察大好きヘヴィゲーマーまで満足できる仕上がりとなっているため、全世界で売れているのも納得だ。今更やった事がない人は少数だろうが、実況動画で済ませてしまった人は是非やってみてほしい。本作に限った事ではないが、youtubeで見るのと実際にプレイするのとでは楽しさが段違いである。例え物語を全部知ってしまっていても、新しい体験が待っているはずだ。私も動画で済ませたダークソウル2がその口だったから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?