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勝手に理論家紹介⑨ ハリィ・ジェラット

こんにちは、あるいは、こんばんは!
皆様、元気に研鑽していますでしょうか?

私はというと・・・長らく(4年くらい)連れ添った腰椎椎間板ヘルニアさんとお別れしてまいりました。
というのも、昨年から急に悪化して、左足がほぼ上がらない事態に陥りました。そこで、3ヶ月ほど準備(いろいろ)して、ようやく新年早々に手術を受けるため、入院してきたところです。
寝て起きたら、すっきり!とまではいきませんが、痺れや痛みから解放されて目が覚めました。
健康って大切!!

そんなこんなで、長らく手が止まってしまっていた勝手に理論家紹介も、再開したいと思います!
今回、ご紹介するのは個人的にお気に入り理論の提唱者。
ジェラットさんです!

ハリィ・B・ジェラットってどんな人?

ハリィ・B・ジェラットの人生とは?

ハリィ・B・ジェラット 1926/6/10~2021/6/3
アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロスガトス

(ジェラットさんについての情報が、私の大好きなウィキペディアさんに掲載されていない為、本国の記事をいろいろ漁っております…訂正あれば是非、教えてください!!)
ジェラットさんが生まれたのは、カリフォルニアのロスガトス。
(今ではシリコンバレーの一部であり、Netflixが本社を置く地域ですって!)
4人兄弟の末っ子として生まれています。
ロスガトス高校を卒業し、サンノゼ州立大学で心理学の学士となり、スタンフォード大学でカウンセリング心理学を学び、修士・博士号を取得。

彼には、3つのキャリアがあり、ひとつは約25年間の教育者としての側面、その次に、活動家。カウンセラー・セミナー基調講演などを行なったり、ワークショップを始動したり、意思決定論の普及活動。そして最後は、ブログや出版などでその考えを広める作家・学者としての側面がありました。
94歳でお亡くなりになったのですが、様々な方面で活躍し、意思決定理論、未来思考を広めたんですね。
朝はお外でモーニングをし、毎晩アイスクリームを食べて一日を締めくくるというチャーミングなエピソードも見つけました。
お写真を見ると笑顔がステキな紳士です!
確か、スタンフォード大学で、クランボルツさんとテニス仲間だったとか?

ジェラットさんが提唱した意思決定論って?

前期と後期があります!
1960年代に、前期の理論を提唱しました。
それって、こんな内容↓↓
意思決定の3つのステージ~予測システムと価値システム~
当時、意思決定には、3つのステージを通して行なわれるというプロセスがあるよ!ってブロスさんが提唱していたのだけど、そのステージが、
①「予測システム」において、選択肢それぞれがもたらす結果の起こりうる可能性を判断する
②「価値システム」において、各選択肢の結果の好ましさを判断する
③この2つのシステムから「決定基準」ができあがり、決定する

こんな感じでした。
この3つのステージは、最初から最後まで一貫した基準で持って判断されるのが前提条件だったので、ジェラットさんは、そこに問題意識を持たれたみたいです。(そうだよね、価値や基準なんて、状況により変化するもんね。)

前期理論① 主観的可能性
価値システムにおいて、主観的な思い込み(主観的可能性)をみんな採用従っちゃうんじゃないの?って考えて、客観的なデータを与えるガイダンスの重要性を説いていたんだって。より、主観的な思い込みを排除して、「フリー・チョイス」を進行させるのが望ましいよ!って仰ってました。

前期理論② 連続的意思決定プロセス
キャリアにおける意思決定までには「最終的決定」とそれまでの間に「探索的決定」の2種の決定があるとしたクロンバックさんらの理論では、キャリアは生涯を通した役割・経験であると強調されていたんだけど、ジェラットさんは、1つの決定がキャリアを決定づけるのではなく、人生って幾度となく決定していかなきゃいけないんじゃないの?って考えて、それをサポートしていく、ガイダンスしていくにはどうすればいいのかね?って考えはったみたい。
スムーズに、探索的決定から、最終的決定へ意思決定していくプロセスとして、「連続的意思決定プロセス」を提唱したんだね!!
そのためのガイダンスの枠組みは、こんな感じ!

  1. 情報収集をしてもらう

  2. 意思決定の時期を捉える

  3. 人が陥りやすい誤りに注意する
    <注意すべき点>
    ・正確に選択肢の可能性を評価できない
    ・あり得る選択肢を網羅できていない
    ・頭にあるものしか認識してない

  4. 目の前の決定が究極的目標を促進することを理解してもらう

  5. 連続的意思決定プロセスを理解してもらう
    <ステップ>
    ①全選択肢に気づく
    ②十分な情報を得る
    ③情報の関連性と信頼性を検討
    ④価値システムからそれぞれの結果を吟味する

  6. 実行したガイダンスを評価する

ふむふむ。ガイダンスに組み込んで、キャリアの意思決定をスムーズにできるようにしたかったんだね!


じゃぁ、後期の理論って、どうなったの??

後期の理論は1980年代に提唱されたんだけど、当時は変化の激しい社会的背景があったんですね。
教育の分野でも、個性の尊重やクリエイティブさが注目され始めていました!

そんなめまぐるしく変わっていく状況、変化、不確実性による非合理性も受け入れようという意思決定モデルを提唱されました。

積極的不確実性
図にするとこんな感じ(笑)余計に、わかりにくい気がする。

積極的不確実性ってこんな感じ?

この積極的不確実性って、今までの合理的な意思決定論を否定するものじゃなくって、これまでの意思決定論を補完するようなイメージがよいのではないかなって思います。
あらゆる選択肢を検討して、その中で客観的、また直感的に、比較検討していくのが良いよねって話でした。
そして、その意思決定は、ずーっとずーっと続きます。
人生は、決定の連続です。

「夢見ることを大切にする意思決定」

この前期・後期の理論が矛盾してない??て思う人もいると思います。
社会の変化とともに、考え方や手段・方法は変わっていくし、選択肢もどんどん増えますもんね。
合理的な判断、意思決定が全てでは無く、先が見えないこのご時世に、夢やビジョンを持つことがその不確実性を受け入れ、未来を作っていくのですね!

日本でジェラットさんが講演されていた際に、こんなステキなことを仰っていたそうです。
「夢見ることを忘れずに」

それでは、今日はこの辺で。

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