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【S05:COLUMN】ジャズへの憧れ

ジャズが分かるようになりたい。もう10年くらい思っている。

そんなわけで名盤扱いされているものを手当たり次第聴いた。ソニー・クラーク、アート・ブレイキー、マイルス・デイビスetc。

ジャズ喫茶にも足を運んだ。オススメを尋ねるとしたり顔のマスターが心地良い音楽を流してくれるのが有難い。の、だが、曲の輪郭がよく分からない。

同じ曲でもテイクによって展開を変えてくるし、演者によって解釈が全く異なる。そもそもオリジナルの概念が希薄なので自分が本当にその曲を聴いているのか分からない。

ジャズはレーベルによってカラーが違っていて、ブルーノートは王道、ECMは環境音楽寄り、リバーサイドはビル・エヴァンスのピアノの印象がある。

現代に目を向けると、ロバート・グラスパーはクラブで流れていても違和感ないし、シネマティック・オーケストラはリスニングテクノとして安眠できるし、HIPHOPのア・トライブ・コールド・クエストも格好いい。


最近の音楽の教科書ではジャズの項にジャミロクワイが載ってるらしい。流石にアシッドジャズは違うのではないかと思う。

ここまで書いて閃いたのだが、そもそもインプロ(即興演奏)主体の音楽にPOPS的なかっちりしたリスニング体験を求めるのが間違っていたのかもしれない。頑張って理解するというものではなく、次に何が飛び出しても受け入れること、ふわっと楽しむことを続けていけば良いのかもしれない。

分かっているのかもしれない。

この即興で書いた文章もジャズなのかもしれない。

今回はそんな、ふわふわした話。

text:トマトケチャップ皇帝/This Charming Man

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