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起業家に迫る! なぜReapraと共に?- ソネリス CEO飯田氏

◎今回メインとなる読者:起業をこれからしようとしている方
◎こんな方も是非!:既に起業をされている方、複雑な領域にチャレンジしてみたい方、自己変容に興味のある方

「研究と実践を通じ産業を創出することにより、社会に貢献する」をミッションに掲げるReapra。東南アジア・日本の各地域に拠点を持ちながら、13か国 約60社のベンチャー企業へ投資支援を行い、数々の起業家と共に学習をし続けてきました。

とは言っても、具体的にReapraが起業家や投資先企業とどのような関わりを持っているのかがわからない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はReapraが行う起業家への支援をご紹介するべく、投資先 Soneris社 CEOの飯田直宏さんにインタビューをさせていただきました!!

◎研究と実践ってなんだろう?
◎Reapraの伴走支援って?
◎「学習をし続ける」とは?

これらの問いに答えながら、飯田さんがReapraと共に起業する選択に至った背景についてもお伺いしました!

飯田さん個人の生い立ちから見えてくる飯田さんの「らしさ」と、それをもとに紡ぎ出された現在のライフミッションも書かれているので、Reapraが行う伴走支援の詳細が見えてくると思います!また、飯田さん(以下、“飯田”として敬称略)が感じられていた起業の際の葛藤もリアルにお届けします。

起業家として学習し器を広げながら大きな産業に挑む姿をお伝えいたしますので、ぜひ最後までお目通しください!!

起業家に迫る! なぜReapraと共に?- ソネリス CEO飯田氏

株式会社  :Soneris (以下、ソネリス)
ビジョン:
災害発生時に、必要となるヒト・モノ・カネ・情報が収集・整理され、簡単かつ迅速に調達できるプラットフォームを創る

①Reapraを知ったきっかけ〜起業まで

インタビュアー:
飯田さんは、昨年開催されたReapra主催のリサーチプログラムに参加いただきました。これが最初のReapraとの接点だったと思いますが、参加された経緯をお伺いしてもよろしいでしょうか?

飯田:
実は、私は大学卒業後に林業分野で起業をしたのですが、そのビジネスがうまくいかず畳んだ経験があります。そのような背景があり数年間他の会社で働いていたのですが、社会課題を解決したい思いからもう一度起業をしたい気持ちが強くありました。ちょうど起業への気持ちが膨らんできた頃、Reapraの投資先でもあるスローガンの伊藤さんとお話しをする機会がありました。そこでReapraの存在を初めて知りました。その流れの中でReapraの方とお話しさせていただき、Reapraのリサーチプログラムをご紹介いただきました。私自身も起業を完全に決意していたわけではなかったのと、プログラムも試行錯誤の段階と伺ったこともあって、フェーズがフィットしていたので参加してみようと思いました。

インタビュアー:
実際にプログラムに参加してみてどのような感想をもたれましたか?

飯田:
このプログラムでは同じフェーズにいる起業家同士で議論する機会をいただきました。一人で黙々と考えているだけだと思考が詰まることもあり、起業家同士のネットワークはいい刺激になりました。

また、過去の起業経験を振り返ると、私がうまくいかなかった時は、自分に経験がなかったり無知であったりしたことから失敗したことが多くありました。私自身、新規事業を0→1で立ち上げきった経験もなかったので、研究実績のあるReapraと一緒に取り組むことで自分一人でやるより安定して進められると思いました。

ただ、Reapraは「やり方を教えてくれる何でも屋」ではないのでその点は注意が必要だと思います。Reapraは「学習伴走者」として起業家に関わっており、起業のノウハウやティップスをただ教えてくれる存在ではありません。成長フェーズに応じた支援や、経営者と共に熟達に向かって継続的に伴走するのがReapraです。

インタビュアー:
飯田さんにもおっしゃっていただいたように、Reapraは起業のノウハウを渡すのではなく、あくまで「学習伴走者」の立ち位置で投資先起業家の方々を支援しています。ただ、通常のVCとの支援方法が大きく異なるので、読者の方々には支援の具体的な内容が想像しにくいかもしれません。そこで、Reapraの起業家支援で良かったところを具体的に教えていただけないでしょうか?

飯田:
Reapraと協働する中で、やって良かったと感じることは、FD※ですね。
これを集中的にやったことによって自分自身が信じられる軸が明確になりました。通常のVCはFDのようなものはやらないですよね。

※FD=Foundation Design (ファウンデーションデザイン)の略。
対話を通じて、個人のミッション・ビジョン紡ぎ出し、現状との差分を明らかにすることで、学習し続ける土台を設計・再構築する取組み

FDを始めた時から、「こんなに個人のミッション・ビジョンについて考えるのはもしかしたら最後かもしれない」と思っていました。2カ月の時間を使って丁寧に自分自身と向き合った効用は今でも感じています。

ある程度時間をかけたことで、これが確かに自分が歩んでいきたい生き方だと信じ込めています。丁寧に時間をかけてやったからこそ、自分が掲げているミッション・ビジョンに沿った生き方をすることが自分にとって幸せであるという安心感があります。時間をかけて個人のミッション・ビジョンを明確にすることが、どのように事業につながるのか、自分自身と向き合うことに何の意味があるのか、と違和感を感じる方もいると思います。ただ、私は最初にしっかりと時間をかけてFDをやったからこそ、個人のミッション・ビジョンと紐づく形で、作った事業にも信念を持って向き合えていると思っています。未来につながる充実した2ヶ月間を過ごせたと思っています。ちなみに、最初にFDしてから少し時間も経過しており、さらに深堀りを現在していくところです。


②飯田さんの生い立ち・らしさ・現在のライフミッション

インタビュアー:
2ヶ月間のFDを通してご自身に向き合われる中で、飯田さんが紡ぎ出されたライフミッションとはどのようなものなのでしょうか?

飯田:
私自身は重要だけど意識されづらい社会課題の解決を自分のライフミッションとして紡ぎ出しました。今でこそ、SDGsといったテーマは世界的にも注目されつつありますが、昔から多くの人に「解決すべき社会課題」と認識されていたわけではありません。社会をよりよくしていくためには、人々がまだ社会課題とも認知していない課題がどこにあるのかを考える必要があると思います。また、社会の中で問題だと認識されていることでも、解決が難しいからこそ向き合っている人が少ない場合もあると思います。そのような、重要だけど意識されづらい社会課題の解決に私自身は人生をかけて向き合いたいと思っています。

インタビュアー:
飯田さんがそのライフミッションに向き合いたいと強く思えるエネルギーはどこからくるのでしょうか?

飯田:
私の中の深い部分に存在する願いが関係していると思います。私自身、「社会と強固な接点を多く構築することで寂しさから対局の世界に行きたい」との願いを持っています。重要だけど意識されづらいような社会課題に果敢に挑戦していけば、社会や顧客から必要とされる、重要な存在になっていくと思っています。

この願いの起源は私の幼少期にあると考えています。私の場合は3歳ぐらいまで、親が常に横にいてくれる環境にいたようです。その環境が、父親の病気、母親の仕事や引っ越しをきっかけに大きく変わりました。常に誰かに見守られている安心な環境から、いきなり自分自身で自分の心地よいと感じる環境を探しにいかなければならない状況になりました。その時にすごい不安や恐れを感じたのではと思っていて。それまでは安心安全の環境にいたのに、「寂しい」と感じることの多い状況に急変したことが、私の願いの根源になった経験だと思っています。
 
中高時代にはバンド仲間がいたのであまり寂しさを感じる瞬間はなかったです。しかし、その後、大学で馴染めずに「このまま大学生活が終わってしまうのか」と絶望感と寂しさを感じた時や、「このまま大学生活ひとりで終わるのか?」との不安を感じたときに、それらの感情が自分を突き動かす原動力になってサークル作りなどへつながっていたと思っています。

自分自身の過去を振り返ると、誰かと繋がりたい、誰かから必要とされたいとの思いがパワーとなって自分を突き動かしてきたと感じていて。この感情はわりかし一般的に誰でも持っている感情だとは思うのですが、自分の場合はそれが結構強く現れており、「寂しさ」の感情をこんなにパワーに転換できるものなんだなと、気づけたのはFDをやったからだと思っています。これらの感情が起業に至る経緯にも繋がっていく部分だと思っています。社会から求められている領域で起業をすることにより、社会から必要とされるようになる。社会と強固な接点を構築することができることで自分自身の願いも解決されていく。今、会社の成長と自分のライフミッションは結び付けられていると思っています。


インタビュアー:
なるほど。飯田さんの掲げていらっしゃるライフミッションとこれまでの人生との繋がりがよく見えました。ここからは、ライフミッションと飯田さんの未来との繋がりについてお伺いしたいです。
「重要だけど意識されづらい社会課題の解決」といったところで、なぜあえて「防災」のテーマにフォーカスされようと思ったのか、その背景を教えていただけますか?

飯田:
自分の中で「重要だけど意識されづらいような領域って何だろう」と考えていたときに、候補としては防災や睡眠といったテーマが出てきました。どちらも人々の日常生活と深くつながりのあるテーマなのに、無関心な人が多い気がします。その中でも、防災領域のリサーチを進めていくうちに、再び大災害が起きて後悔することを繰り返さないためにも、このテーマに自分はフォーカスしてみたいと思うようになりました。
また、社会でも長期的に向き合っていくことが必要とされるテーマだと思ったので、この領域はビジネス的に見ても成長していくだろうなと信じることができました。


③直近の取り組み(エントリービジネス・葛藤)

インタビュアー:
ありがとうございます。ここまでで飯田さんのライフミッションをお伺いしてきましたが、ソネリスの会社としてのミッションはどんなところに置かれていますか?

飯田 :
ミッションは、「あらゆるリスクと共生できる社会を作る」。ビジョンが「災害発生時に必要となるヒトモノカネ情報が収集整理されて迅速かつ簡単に調達できるプラットフォームを作る」を掲げています。災害時に必要なヒトとは、例えば現地で指揮を取れるような経験豊富なリーダーやプロジェクトマネージャー、あとは現地で手足を動かせるボランティアスタッフです。モノは現地で作業に必要な重機や通信、備蓄品防災グッズ。金は保険金、義援金、支援金、補助金などを指し、情報は正確な現地の情報や気象情報等を意味します。これらを迅速かつ簡単に調達できるようになれば、災害時に誰でも迅速にすべきことをできる状態になり、災害の影響を最小限に留めることができると考えています。

既存の防災市場の問題点は、災害時に「現状の対策は本当に動ける、役立つ、使える対策になっているのか?事前に計画がされているのであればそれは本当に実行できるのか?」の部分にフォーカスした市場がないと思っていて、それができた状態がビジョンになりました。このビジョンを5年から10年の間に実現したいです。

初期に調査した防災関連市場とソネリスの定義するCE(Continue Execution)市場

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インタビュアー:
実際に事業で取り組まれていることをイメージしたいので、具体的にお客様に提供されているサービスについてお伺いしてもいいですか?

飯田:
BCP※を作成したとしても、その計画に実効性がなければ意味がありません。

本当に災害が起きたときに、すべきことを迅速に実行できる状態を作るために机上訓練を行い、その中で企業の問題点と対策を検討します。災害時の実効性を高めるために、必要に応じて初動対応マニュアルや最低限の文書の整備をします。机上訓練、実効性の評価、初動対応マニュアル等の文書整備。これらをひとつのパッケージとして提供しています。

※BCP: 大地震などの自然災害、感染症のまん延、テロ等の事件、大事故、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で再開させるための方針、体制、手順等を示した計画。

インタビュアー:
ありがとうございます。この領域をどうしていきたいか、またソネリスとしてどうしていきたいかメッセージをお願いします。

飯田 :
防災領域は、もっと日本、世界が取り組むべき重要なテーマであり、みんなが当たり前に意識するようなテーマになっていくと私は信じています。しかし、企業の災害対策としてBCPの策定率はまだ全体で17.6%との調査もあり、災害大国日本と言われているわりには、対策が進んでいない状況です。なおかつ、対策の実効性にフォーカスして領域全体を見ている人はあまりいないと思っています。そこを統合的に一緒にマーケットをみながら、この市場を一緒に作っていける仲間を募集しています。

インタビュアー:
最後に改めて、起業する時になぜReapraをパートナーとして選んだかについてお伺いしたいです。決め手はどこにあったのでしょうか?

飯田:
自分自身の社会課題解決に取り組みたい姿勢と、それを事業に落とし込んだときに想定する時間軸が一致している部分がReapraを選んだ1つ目の理由です。お話しした通り、私は「重要だけど意識されづらい社会問題の解決」に関心があるのですが、事業を通してそれと向き合っていくには長い時間が必要です。私が挑戦していきたいことと、長期で持続的な事業づくりを通して社会に貢献していくことを目指しているReapraとは相性がいいと感じました。

Reapraと一緒に挑戦したいと思った2つ目の理由は、Reapraの伴走支援にあると思います。「こうやるといいよ」という単なる機能支援ではなく、どうしていくかを同じ視点でとことん考えながら起業家や投資先企業を支援されていると感じました。ゼロイチで事業を作り上げていくことは孤独ですし、想定外の連続です。この状況下で、Reapraのように共に試行錯誤できる存在は貴重です。Reapraと共に、事業を、また私自身も成長しながらビジョンの達成へ向かっていきたいと思っています。

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飯田さん、貴重なお話をありがとうございました!

Reapraは成長フェーズに応じた支援や、起業家/経営者とともに熟達に向かって日々継続的に伴走をしていています!

Reapraの伴走支援について詳しく知りたい方はこちらのマガジンをご覧ください。

また、今回の記事を読んでReapraの起業家支援に興味が湧いた方々は、以下のサイトから是非チェックしてみてください!

まずは話を聞きたい方もぜひ!お待ちしております。

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