教育現場のイシューは何?
さて,今日は初のBOOKエージェントの仕事をさせていただきました。
相手は,教育なんでもやのざるさん☺️
テーマとしては,「共感性」「つながり」「居場所」「信頼」を設定してくださいました。
一緒に読んだ本は,「教師崩壊」
現在の教育についてデータを元にわかりやすく,学ばせてくれる本でした。
様々なデータがあり,勉強になりましたが,
それと同時に迅速性を求められている中,
そこに手が回っていない危機感を覚えました。
こんな想いを抱えている方へ
「教育を変えたい」
「教員になったはいいけど,厳しい」
そんな方のヒントになれば幸いです。
教育システムの現状,このままではいけない
まず,前提にあるのが,下記の考えです。
問題の背景には,教師個人の力だけではどうにもできない危機的状況と構造的な問題がある
ここをヒューマンエラーにすると,モグラ叩き状態で根本の解決に相当の時間がかかるので,システムの問題としたほうが教育改革をするのに速いと思います。
その前提の上で
◎担任教師は1人で全てを行うワンオペで頑張っている
仕事の悩み,不満としては,
◎「授業の準備をする時間が足りない」と答えた教員は,小学校94.5%
「(準備時間があれば)もっとできるはずなのに」
なぜ授業以外のことや,子どもの成長と直結しにくい仕事にこんなにも時間を取られているのかという意見を尊敬する先輩から聞いていました。
◎年度により多少の差はありますが,毎年400〜500人の教師が死亡し,また700人近い人が精神疾患ため退職しています。
◎ここ10年ほど,毎年5000人の教員が精神疾患で休職しています
これだけでも現在の教育システムに異常があるのは明らかだと思います。もはや,個人の問題ではなく,全体のシステムの問題です。
ざるさんのテーマである言葉を借りるなら,
教師は,長時間労働に追われる方が多く,「信頼」や「居場所」を失い,助けをもとめる「つながり」が希薄になっていると言えると思います。
そのために,生産性をアップをすることが求められます。
◎学校の役割をスリムにしていくこととともに重要なのは,教師は,そのコア業務である授業とその準備,いじめ対策といった重要な問題解決に,もっとエネルギーと情熱を傾けられるようにすることです。
自分が本書を読んで,生産性を上げるために考えたことは大きく3つです。
❶チーム
❷離職率を下げるためのアプローチ
❸居場所づくり
❶チーム
言うまでもなく,分担が大事になってきていると思います。
パッと浮かぶのは2つです。
◉1つは,教科担任制×学年担任
教師が時間がなくて悩んでいる「授業構想」に費やす時間についてです。
例えば,2クラスで,1教科入れ替えただけでも,生産効率は2倍になります。
1実践して,すぐ修正し,2実践目をできることが,教師の力量形成にも大きく影響すると思います。
また,自分だけでなく,学年で子どもたちを見る上でも情報共有と当事者意識をもてるのでいいです。
今年度は,1教科だけ教科担任制をさせていただいていましたが,子どもたちも様々な先生の価値観に触れることができ,楽しそうにしている様子をみて,やってよかったなと感じていました。
◉2つ目に,管理職やミドルリーダー層の負担軽減です。
現在も様々な対応に追われる中間層の方々の多忙化は,人材育成や学校運営に直結します。
現段階では,かなり厳しい状況なのが伝わってきました。
個人的には,ここへの手立てが,人材確保しか思い付いてないのが課題です。ただ,チームで分担する形を取り,余白を作らないと悪循環は止まらないと思います。
❷離職率を下げるためのアプローチ
小学校は,様々な理由で2015年の離職者が6409人。
3年サイクルの統計データを見ても,大体6500人弱が離職しています。
様々な理由が考えられると思いますが,私が焦点を当てたいのは,
・教育を変えたいけど,現場では兆しが見えなく,諦めた。
・長時間労働により,耐えきれずやめた。
という2パターンの人です。
前者に対しては,現場で波長が合う人や前進感の無さがあげられると思います。
後者は,言うまでもないですよね。
この双方の悩みを受容して,一緒に行動してくれる人や組織があったら,もしかしたらもっと離職率が下げられるのではないかと思います。
むしろ,自分自身のできる範囲でそういう悩みを聞いて,一緒に考えたいと思います。
❸居場所づくり
(kindle版,位置NO.2000)
上記は,教師の4類型です。学校現場には様々な方が働いています。
大切なのは,どの人もこの4象限を移動しうるということです。
そして,それぞれの現在地をお互いが認知し,サポートし合うシステムづくり。
また,どうすれば自分の行きたいポジションに行けるかを話し合う場や,ポジションが移動するきっかけを話すことも大事かと思います。
まだまだ構想段階ですが,自分の手の届く範囲で始めて行きます😌
教師を笑顔に,そして子どもを笑顔に,
引用・参考文献;
妹尾 昌俊「教師崩壊 先生の数が足りない、質も危ない」,PHP新書 Kindle版
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