画像1

アクションの棲み分け04:アクションの二重構造

石田憲一
00:00 | 00:00
<アクションの二重構造>
●アクションにおいては、非アクション・トーラスと、無空中枢の二重構造となる。
 ・復習:アクションとは、異分野技術で身体能力を鍛え、現場での要求に応えるというフィードバック関係の中で、対応能力を磨くことで独自性を確立してきた。
 ・即ち、それはクリエイティビティの発揮、という点では有効に機能したわけだが、それゆえに、形を持たない・独自練習体系を持たないということが、誤認を生み出すことにもつながっていった。
 ・つまり最大の長所は、最大の欠点でもあったのである。
 ・それは長所として生かせば、本物のアクションとなるが、欠点として誤認したまま使用されれば、偽物アクションにつながっていくことを意味している。
●このように、非アクション・トーラスと、無空中枢の二重構造表現における方法論/思考形態の違いは、時代考証的写実再現重視と、瞬間即興的独自創造表出重視にそれぞれ対応する。
 ・非アクション・トーラスの異分野性が、無空中枢の獲得〜発展へと至らない場合に異分野依存に傾くことが、結果的に時代考証的写実再現重視へとつながっていくことになる。
 ・ それは身体による創造性の欠如がもたらすという事実に基づくわけだが、そのこと自体を当の本人は自覚していないというよりは、自覚しているからこそ自分自身を偽ることで他者に対して強気に振る舞えるということを意識的に行なっているわけだ。
 ・無空中枢の獲得〜発展による要求対応型表現は、瞬間的即興性を要求されることから、それを極めることは瞬間即興的独自創造表出へとつながっていくのである。
●同様に、チャンバラ由来の戦術と戦略に、それぞれが近似する。
 ・その理由は、非アクション・トーラスの異分野性重視が、時代考証的写実再現重視へと転じる思考形態それ自体が、振り付けや技に対するこだわりと共通点が多いため、結果的「何をやるのか」思考を土台としてしまうところにある。
 ・それに対して、無空中枢の獲得〜発展による、瞬間即興的独自創造表出は、瞬間的な動作表出・反応において常に即興的最適化自己表現を意識し続けることから、結果「どうやるか」思考を土台として自分自身の見せ方を重視方向で考え、表出することに繋がるのだ。

そんな話をしています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?