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【10日目】ついに到達!!アンナプルナサーキット(ネパールでヒマラヤトレッキング)

【ついに今日が本番です!!!!!】

現在2週間のアンナプルナ山脈一周(通称アンナプルナサーキット)のトレッキング中です。

■予定
今日はついに!!このアンナプルナサーキットのハイライト!トロンパス(5,416m)に挑戦。

3:00起床、ガイドの天候判断後、決行なら3:30に朝食で4:00に出発。
およそ4時間かけてトロンパスに向かう。
その後、3時間半かけて標高3800mのムクティナート(Muktinath)という町に向かう長丁場。

■日記

【3:00】
起床。標高が高いので、長時間睡眠はNGだが5時間ほど寝た。
私も妻も頭痛はない。十分に寝れた。
天気判断を聞きにダイニングへ向かおうと部屋を出て、空を見ると満点の星空。聞くまでもない思いすぐ部屋に戻り、出発の準備。
シャワーも浴びてなければ、登山服のままで寝ていたので、パッキングは5分もかからずに終わった笑

ダイニングにいると、全員揃っていた。マレーシアン組のエリック(52歳の方)は案の定たっぷり寝て軽い頭痛がするという。アレックス(33歳の方)は、昨夜外で星空を眺めていたら、風邪をこじらせ咳が出るという。
魔法のハチミツ薬をおっそわけした。

【3:30】
朝食。妻はフライドライス。私はチーズ目玉焼きトースト。

【4:00】
いつも出発時刻と同時に荷物まとめ(2つのリュックを紐でぐるぐる巻きにする)をし始めるマレーシアンのガイド達も今日に限っては準備万端だ。
辛口エリック(55歳の方)も、「時間通りにできるならいつもしろよ」と笑。

さあ出発。
トロンパス(5,416m)まで4時間のコースタイムだが、その4時間で標高を1,000m上げる。
そのため、くだることなんて全くなく、ひたすらに登る。フラットな道すらもほぼ出てこない。

【4:15】
マレーシアン達よりも我々が少しばかり早く出発するも、早くも抜かれた。
妻の様子がおかしい。特段、高山病の症状は出ていないものの、2〜3歩あるいて足が止まる。
顔も苦しそうで確実に今までの辛いとは別物だった。

そこからは、妻を先頭にし、ゆっくり進む。8時に到着予定だが、最悪別に10時に着いても問題ない。
そう妻に伝え、5歩ごとに山の下を向いて、激しく息し、体に酸素を取り込んでいく。

寒くて汗はかかないが、こまめに水分補給も欠かさない。

私はというと、このトレッキングで一番コンディションが良い(笑)
標高5000m近いというのに、その標高だと思わないくらい体が動く。
なので妻のリュック(と言ってもかなりの軽量だが)をお腹に抱え、妻の真後ろを歩く。

ガイドのシヴァさんも「私が持ちます」と言ってくれたが、限界まで我々の荷物は我々で持つと決めている。

【5:00】
空が徐々に明るくなり、ヘッドライトを使わずとも歩けるほどに。
相変わらず、妻は辛そうだが、立ち止まる感覚は徐々にだが長くなり、2~3歩から10歩以上連続で足が動くまでになっていた。

このあたりから、雪もちらほら見えるように。

【5:30】
我々の反時計回りルートでトロンパスに向かう際の最後の宿があるHi Camp(4,850m)に着いた。

昨日のうちにここまで上がり宿泊していた、顔馴染みのトレッカー達と出会い、お互いを鼓舞する。
これまで10日間、同じルートで大体同じ村で宿泊するので、宿もツアー会社も違えど、毎日どこかしらで顔を合わせるので、友達も増え絆も生まれる。

そこからも、ひたすらに登り道が続く。
宿泊していた宿から見えていた高い山々も、徐々に目線の高さに近づいていく。

【5:45】
ガイドのシヴァさんが、謎の食べ物を妻に渡し、水と一緒に流しこんだ。それを食べると体が温まり、体調も良くなるという。
しかし、それを食べて妻は吐き気が出るように(笑) 
その食べ物が直接関係しているかは不明だが、妻はそれが原因だと言っていた。

【6:40】
辛そうな妻だが、実際ペースは徐々に通常通りに戻りかけてきて、とうとうマレーシアンたちに追いつく。

というか、マレーシアン達は、ダッシュばりに全力を出して限界近くなったら座り込んで休むスタイルで登っているが、それはかなり疲れる登り方だと思うし、実際毎回休憩や到着時に死んだような顔をしている。

一度、そのペース配分については、私的というかアドバイスしたことがあるが、私のケンエイランゲージでは伝わらなかったのか、我流を貫いたのかわからないが、聞き入れられなかった。

これは私の経験というか感覚だが、心拍数を一定にすれば、大して疲れないと思っている。
だから普段の登山でも今回のトレッキングでも、座って休憩することはほとんどない。ランチ以外では1〜2回あるかないか。
休憩したいなら、牛歩でもいいから動きながら心拍数を少し下げるだけで良く、動きを止めて心拍数を一度下げすぎてしまえば、また心拍数をあげる際に身体に負荷がかかり"疲れる"という感情が生まれるんだと思う。
(科学的な根拠や専門家から学んだことではなく、あくまで私の感覚です(笑)

この標高では、さすがに足を止めて、呼吸をしまくらなければならないが、それでも足を止めすぎずに足を一歩でも出して細かく休んでいく。

【6:50】
こんな緩やかな登りが、ありがたいと思うように。
太陽も出てきて、あったかくなってきたのもあり、妻の様子もだんだん良くなっていく。
ただ、足を止める際、何度も「人生で今が一番辛い」と妻。

【7:05】
妻のこの表情が辛さを物語る。

ガイドのシヴァさんのアドバイスで、立ち止まって息を整える際は、山の下を向いて呼吸をする。(風や空気の流れ的に良いんだとか)
また、膝に手をついたり、下を向くのもNG。辛くても胸を張って呼吸をするようにと。

【7:45】
ガイドのシヴァさんも久しぶりなので、うろ覚えなのか、1時間以上前から「あと30分」が何回も続きキレそうになる妻(笑)
山や丘を越えるたびに、次なる山や丘が見え、絶望する。を何度か繰り返す。

だが、ついにトロンパス近いんじゃね?という空気を私は感じ取る。

普段は、妻が動画担当で私がこの日記用の写真を主に撮っていたのですが、この日は妻はこんな様子なので動画を私が撮っていたら、写真が少なくまた映えない変な写真ばかりになってしまいました・・・。

【7:55】
私の勘は当たり、少し先を歩いていた人らが、荷物を置いて歩いているのがうっすら見えた。
ついにトロンパスだ。

【8:00】
ついにトロンパス(標高8,416m)に到着。
なんだかんだ、コースタイムの4時間ピッタシでついた。
そして、多分ガイドのシヴァさんは高山病だったと思う(笑)
私たちの前では強がって毅然に接していたが、見えないところで吐き気も催していたり、頭を押さえたりしていた。

そんな何回も登っていてベテランのはずのシヴァさんもトロンパス到着に感極まっているのを見て、自然と抱き合った。
妻はもちろん泣いている(笑)

トロンパスで撮った写真集

【8:15】
マレーシアン達も到着して、パーティ全員で集合写真

写真を撮るとすぐにガイドのシヴァさんが「早く行こう、長くいるとリスクだから」と。やはりシヴァさんは高山病だ。
もう10日の付き合いなので、わかる。いつものシヴァさんならここで急かすことはしないし、このタイミングで仮に頭痛くなっても下山するだけなので、頭が痛くなったらすぐに下山すればいいだけなのだ。

【8:17】
てことで、動画撮影用のカメラをしまい、下山開始。
約3時間半で標高を1,600m近く下げる。今度は永遠とくだる。
くだりは疲れはしないが、やはりつまらない。そして膝がバカになる。

【10:00】
会話もなく、ひたすらにくだっていると、ランチを食べる村が見えた。

【10:20】
ランチ場所に到着。

看板にやられ、100%アップルジュースを注文(300円)

ばかうまい。あと3杯でも連続で飲みたくなったが、体が冷えるのでと我慢。

【10:45】
ランチが到着。エッグトゥクパ(妻)とベジヌードルスープ(私)

【11:00】
我々がランチを食べ終わった頃、マレーシアン達御一行も下山してきた。

すれ違いで我々は再出発。

【11:35】
吊り橋。

写真だと全くわからないが、めっちゃ高い。

【11:50】
地元民と仲良くなり、一緒に山を降りる。大人気の妻。
両手を繋がれながら歩く。

スカーフみたいなの(仏教系のなんか)をいただき、お別れする。

【12:00】
今日の終着地、ムクティナートに到着。
到着して早々その町の規模と観光客の数に驚く。標高3,800mと富士山より高い場所にある町とは思えない。

そこには、ヒンドゥー教のお寺と仏教の大仏が隣り合わせに建てられており、インドでのヒンドゥー教とイスラム教の共存を見た時のように、また不思議な感覚に陥った。

ましてやシヴァさん曰く、ネパール人はメインとなる宗教やカーストがあるものの、その土地の宗教を重んじるため、ヒンドゥー教徒が大仏の前で仏教徒の儀式をし、仏教徒もまたヒンドゥー教のお寺の前でヒンドゥー教流のお祈りをするという、はたまた不思議な光景を目にした。

そういう意味だと、クリスマスを祝い、結婚式で牧師を呼び、お葬式で神社でお祈りする日本人も世界からしたら不思議なんだなと思った。(日本人はそもそも無宗教なので、ネパールのそれとは全然意味合いが違うが)

ヒンドゥー教のお寺と大仏には、明朝改めて訪れるらしいので、今日は素通り。

【12:20】
宿に到着。っていうかホテルだ。やばいテンションぶち上げ。

中に入ると3日ぶりのWi-Fiを接続する。ありがたいことに通知の嵐。

疲れも吹っ飛び、1日のホテルライフを楽しむことで頭がいっぱいの私。

そしてホットシャワーも出るというので、シャワーを浴びた。しかし、出るのは水。山を降りたといえここは標高3,800m。体調が悪いのも相まって激サム。服を脱いで少し水を浴びてしまったばかりに勢い任せにシャワーを浴び洗濯をする。
正直トロンパス越えなんかよりずっと地獄だった。

聞くと、昨日の客がお湯を使いすぎて、今はダイニング横のシャワールームしかお湯がでず1回250円払ってホットシャワーを浴びれるシステムになったそうだ。

心の中で全力で叫んだ。「先言え!!!!!!」
先に言えではなく、先言え!!!!!だ。てにをはを使ってる余裕なんかない。250円と言わず、1000円でも2000円でも払うから「先言え!!!!!!」

【13:15】
洗濯物を干しているようだが、これは私が全力で太陽を浴びている私。

【14:00】
軽く町ブラ。途中、ボブマーリーホテルのレストランでコーヒーを飲もうと入ったら、メニューにカルボナーラがあったので、つい注文。
久しぶりのちゃんとしたパスタで幸せだった。

私はアイスコーヒーできると聞いたらホットコーヒーに氷が一つついてきた(笑)。妻はミントティー。

ゆっくり過ごしていたら2時間もいてしまった。

【16:00】
宿に戻り、ついに念願の昼寝。もう高山病を考えなくて良いので今日から昼寝解禁だ。
妻は速攻爆睡するが、私は咳で全く寝付けず、ネットフリックスでダウンロードしておいた映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』見る。
(この時に日記を書いておけばよかったものの・・・たまには許してください)

【18:30】
夕食の時間になったので、妻を起こし、ダイニングへ。
このタイミングで私はペットボトルのミネラルウォーターを購入。
10日間、同じペットボトルを水筒代わりに使っていた。もう泥まみれで自立できなくなってきたので、寂しいがお別れ。

新しい相棒と世代交代。

そうこうしているうちに夕食がきた。私はチキンハンバーガーで妻はダルバート。

【21:00】
夕食後、8日目と9日目の日記をnoteにアップ。毎日メモ帳に書き留めていたが、なんだかんだ時間がかかってしまった。

【21:30】
もうまぶたが勝手に閉じていくので、布団に入る。こんな眠い状態で眠るの子供の時か、高校1年生の時派遣バイトで日勤と夜勤を2往復連続で(48時間)した時以来だ(その時は山手線何周したかわからないくらい、永遠と電車で爆睡してた)。

私も下山した途端、治りかけていたと思っていた風邪が再発。おそらく治りかけていた訳でもなく、気を張っていただけだったんだろう。
そして、妻も喉が腫れ、熱が出る。そしてそしてマレーシアン2人組もダウン。
初日から体調が悪かった私がみんなに移したんじゃないかと、めっちゃ気まずい。なんならガイド達も咳してる。。

そんなこんなで明日はバス移動となってしまった。過去行ったことある方達からのおすすめの町や村を素通りすることになってしまうが、またくる理由にもなる。
次回またゆっくり来ようと思います。

おやすみなさい。

■明日の予定
明日は、朝6:00にヒンドゥー教のお寺と大仏を見にいく。
7:30に朝食をとり、8:00にバスターミナルへ向かう。
8:30出発のバスに乗り、14時ごろタトパニに到着予定だ。

トレッキング旅だが、一日バス移動となんとも不思議な日だが、ちゃんとこの1日で風邪を少しでも良くしなくては。

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