個人的。夏に聴きたいボカロ。
こんにちは。佐々木です。
夏も終盤ですね。
今回は私が個人的に夏に聴いていたボカロを紹介していこうと思います。
1.カフカ/75/nago
夏と言われたら先ずこの曲が思いつきます。
MV、歌詞共に夏という概念を全面に押し出しており、爽やかなギターフレーズ、GUMIの総てを穿くような歌声は夏を髣髴とさせます。
自身で歌詞の解説、制作秘話等も解説しているので是非こちらも見て頂きたいです。
漠然とした夏の概念を具象化した素晴らしい楽曲でした。
2.カガリビバナ/cosMo@暴走p
2曲目はcosMo@暴走pさんのカガリヒバナ。
カガリビバナは恐らく篝火花でシクラメンという花の和名です。
BPM234のバラードと言えばこの曲の異質さが分かると思います。夏に似つかわしい美しい歌詞が特徴的。
『水面は静寂 星は淀みなく空を流れ』という歌詞が特に好きですね。喪服を着た少女のMVが夏の寂寥を感じさせます。晴天の高原で聴きたくなる1曲です。
3.快晴/Orangestar
この曲は外せねぇよなぁ!
夏を代表するボカロと言えばこれでしょう。
水天一碧とも言えよう空と海の青青しさにギリシャのサントリーニ島を連想させる白い街並み。楽しげに踊る少女といった切なくも美しい歌詞に異国情緒を感じさせるMVが特徴的。
じんさんやOrangestarさんが夏を髣髴とさせる曲をIAボーカルでよく作られているので夏はIAのイメージが強いですね。
爽やかな透き通る高音はボカロであるIAにしか表現出来ないだと思います。
真昼の海を眺めると聞きたくなる1曲!
4.ただ一度とないあの夏へ/椎乃味醂
夏から連想する全てを詰め込まれたような1曲。
少女時代に秘密基地にしていた湖へ何度も赴き、当時を追憶する。郷愁的という感情はこの曲のためにあるみたいだ。
この曲は椎乃味醂さんには珍しく、自身の思いを綴った曲と異なりストーリー性のある曲となっています。折角なのでこの曲について少し考察してみようと思います。
まず主人公が過去の記憶を振り返るところから始まります。MVから推察するに昔の夏、主人公と「君」は立ち入り禁止の湖を秘密基地にして遊んでいた。
2人はその秘密基地で思い出を詰め込んでいた。
しかし数年に一度の豪雨に見舞われ、その際に「君」は恐らく命を落としている。
主人公はあれほど好きだった秘密基地からの夏の景色も嫌いになっている。年月を重ねる毎に「君」への記憶は無くなっていく。残るのは悲しみの累積だけ。主人公はただ一度とないあの夏を思い出したくて8月某日に現地へ赴いている。
というのが私の考えです。
儚くも美しいもう戻ることはない夏の日々を抒情的に描いていています。今回選んだ曲の中でもこの曲は歌詞という面では1番卓越していると感じました。音楽技術は勿論のこと椎乃味醂さんの曲は歌詞に注目してもらいたいです。今後とも定期的にストーリー性のある歌詞も書いて欲しいなと感じる1曲でした。
5.レモネード/wotaku
環境音から始まる音楽って良いですよね。
以前紹介したニルという曲もそうだが、環境音から始まる音楽はとても美しく感じます。
このレモネードという曲、グラスに氷が落ちる音から始まり、軽快なギターフレーズが流れ出すという素晴らしい構成になっています。
MVも向日葵畑に佇む少女でまさに夏といった感じ。ギターが織り成す爽やかな曲の中、初音ミクが歌うのはもう二度とない青春への未練。
普段のwotakuさんの曲調からは想像出来ない綺麗な曲でした。
6.M.I.A/ナナホシ管弦楽団
爽やかなギターフレーズを夏と掛け合わせて考えてしまうのは私だけでしょうか?
MVの狐子の夏らしい服装に外車チックな見た目の車は海外の夏を髣髴とさせます。
M.I.AとはMissing in actionの略で戦時中では行方不明者のことを指していましたが現在は最近会っていない人のことを指します。
この曲でも最近会わないダーリンについて綴るような歌詞が書かれていますね。
今まで紹介した曲とは違う明るい雰囲気の曲です。
ドライブ中に聴きたくなる1曲でした。
7.ゼツモウ/あじみ
7曲目はあじみさんのゼツモウです。
この曲は特に夏について言及されているという訳ではなく私が勝手に夏と結びつけた曲です。
涼し気な海に包まれるゆかりさんのMVと切ない歌詞、ゆったりとしたジャズ音楽に夏らしさを感じました。
視界を失った私が君に紡ぐ切ない歌詞が感傷的な気分にさせてくれます。
この曲を聴いた当時はまだ中学生だったので非常に思い入れのある曲です。
昼下がり、目を瞑りながら聴いていたい1曲でした。
8.コバルトメモリーズ/はるまきごはん
ラストははるまきごはんさんのコバルトメモリーズです。透き通る青い海に果てしなく続く入道雲、麦わら帽子の白髪の少女、夏のイメージを詰め込んだこのMVははるまきごはんさん本人により手掛けられています。
ゆったりとした明るい音楽とは裏腹に世界が滅びるような世界大戦後を綴る歌詞が書かれています。
世界が全員喧嘩した終末世界は私が想像しているより美しいですね。正直こんな世界に行ってみたいなとも思います。
どこに行ってもそこには地図が出来ていて建物が張り巡らされている。景勝地に訪れてもそこは常に人で飽和している。MVで描かれたディストピアは私たちの思い描くアルカディアなのかもしれません。
という訳で個人的に夏に聞きたいボカロをまとめさせて頂きました。まだ紹介したい曲がたくさんあるのですが全て紹介するとキリがないのでここまでにさせていただきます。
改めて曲を聴き直しましたがボカロを介して様々な夏の表現が感じられて非常に良かったです。
みなさんも是非聴いてみてくださいね。
ここまで読んでくれたみなさん、御清覧ありがとうございました。
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