正月の定番BGM「春の海」

♪テンテテテテテテテン~
箏(こと)と尺八(しゃくはち)から流れる美しい音色を一度は聴いたことがあるでしょう。
このBGMを聴かないと正月を迎えた気がしませんね。
ただ、タイトルや作曲者については知らない方もいるかと思います。
タイトルは「春の海」といい、作曲者は宮城道雄さんです。

宮城道雄さんは1894年に兵庫県神戸市で生まれました。
生後200日頃に眼病を患い、段々と視力が悪くなり8歳の時に失明しました。
これが転機となって音楽の道を志しています。
1929年に「春の海」を発表し、来日したフランス人女性バイオリニストとの合奏が録音され、1932年に日本、アメリカ、フランスでレコード発売されています。
これがベストセラーとなり、現在に至るまで世界中の演奏家にカバーされています。
1956年に夜行列車から転落して62歳で亡くなりました。
命日である6月25日は遺作の歌曲にちなみ「浜木綿忌」と呼ばれています。

宮城道雄さんは箏曲の伝統に根を下ろしながら洋楽を組み入れ、新しい日本の音楽を創造しました。
生涯に合奏曲から童曲にわたるまで400曲以上制作しています。
宮城道雄さんの音楽は時代が変わっても語り継がれていくことでしょう。


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