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子供の頃から知っておきたい「ボディポジティブ」〜自分のからだに誇りをもつってどういうこと?〜

こんにちは。READY BOXのブログ担当yukiです。こちらのブログではユネスコが発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を参考に、お家でできる月経教育・性教育のコンテンツを発信していきます。

今回は同書「ボディイメージ」の章から自分のからだに誇りを持つということについて考えていきます。<知識><態度>の2点から少しずつ実践していきましょう。

<知識>誰のからだも特別で個々に異なり、それぞれにすばらしいことを再認識する

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そもそも人間の体は1つとして同じ色や形はなく、みんなそれぞれ違っています。ですが、私たちが普段触れるTVや雑誌、SNSなどの情報源にはその「違い」を感じさせないような、標準的で理想的な「美の基準」のようなものが根深く残っています。

例えば電車広告では、いまだに「毛があること=モテない、綺麗ではない」といったことを彷彿させる脱毛広告や「太っている=自己管理ができていない」のようなネガティブな印象をつけるダイエットサプリやジムの広告などです。本来は体毛が濃い人もいれば、薄い人もいますし、体型もふくよかな人から痩せ型の人まで、人の体質によって様々であるのが当たり前です。ですが、そういった広告によって知らず知らずの間に、「美の基準」が刷り込まれてしまうことも少なくありません。

もちろん、全てのメディアや情報がそういった画一的な基準に基づくわけではなく、最近ではディズニーアニメでも様々な皮膚の色、目の色、体型をもったプリンセスが登場したり、バビー人形も体型がふくよかな人形や、車椅子を利用している人形が出るなど、少しずつ変化もしています。

あらゆる情報が混在するこの時代だからこそ、多様性を無視した情報に対峙した際に、一度立ち止まって考えたり、対話する機会があると良いのではないでしょうか。毎日は難しくても、お子様とTVや雑誌を見る時や、広告を見るといった日常の1コマで、「この広告みて、どう思う?」などお子様に問いかけてみるのも当たり前にある情報を疑う練習になるかもしれません。

<知識>自分のからだに誇りをもつことの意味を説明する

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その上で、「自分の体がどのような見た目であってもすばらしい」「誰もが見た目の差異によってネガティヴな扱いを受けべきではない」など自分のからだについて誇りをもつことを伝えられると良いですね。

まだまだ日本ではボディポジティブの概念などが広まっていないため、事例を伝えたりすることは容易ではないかもしれませが、海外服ブランドの広告などでは、様々な見た目の人が登場することも多いのでそういった外部広告を積極的に伝えるなども素敵だと思います。

また、海外の作品ではありますが『HER BODY CAN』という絵本の中では、元来の絵本に出てくるようなすらっとしたサイズではなく、ふくよかな女の子が主人公として登場します。そして絵本の中で、「彼女のからだはどんな色のお洋服だって着られる」「彼女のからだはうつくしい」「すべてのからだはサイズにかかわらず素敵だ」などといった自身の体をポジティブに捉えるキーワードがたくさん出てきます。こういった絵本を活用するなどし、お子様にとって自分の体に誇りをもつヒントになればいいなと思います。

<態度>自分のからだをポジティブに認識する

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ですが、はじめから自分のからだをすべてポジティブに認識することは容易ではない場合も多いです。特に、すでに自分の体についてネガティブなことを言われた経験があるお子さんなどに、急にポジティブに捉えろ、というのは心にも負担です。また、他人から「〜がすてきだね」と褒めたつもりでも、人によっては一方的だと感じたり、ある一定の評価基準んでジャッジされたと感じる場合もあります。大切なのは、あくまで「自分自身が自然に自分のからだをポジティブに捉えられること」であり、そこに他者評価は不要なはずです。

最初のステップとしておすすめなのは、自分で自分の体を抱きしめてあげること。自分の心臓の音や皮膚の暖かさをじっくり感じ、自分自身で「大切だ」「十分に満たされている」という感覚をもてると良いのではないでしょうか。

その次は目や耳、指、など自分の体の中でも面積の小さい場所から好きなパーツを見つけていくのでも良いですし、最終的にポジティブに捉えられなかったとしても、「体は好きになれないけれど、大切にはしたい」と思えると良いのではないでしょうか。嫌いなものであることは否定できませんが、だからといって誰に傷つけられてもいい、というわけではないので、大切に扱う練習ができるとよいですね。

いかがでしたでしょうか?
近年話題になっている「ボディポジティブ」や「多様性」。大事だとはわかっているけれど、どんなふうに実践していけばいいのか悩まれている方に、今回のブログが少しでもお役に立てれば幸いです。次回以降も、家庭教育で役立つコンテンツをお届け予定です。疑問や感想など、ぜひコメントお待ちしております。

【この記事を書いた人】
三上ゆき(READYBOX副代表・ライター)
2018年新卒で㈱LITALICOに入社し、発達障害をもったお子様の授業プランニングなどを担当。その後転職し、㈱リクルートにて法人営業を3年間担当。現在はフリーランスとして活動している。


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