あいの里×精神科医的考察
みなさん、Netflixの「あいの里」という番組をご存知でしょうか?
8人程度の35歳以上の男女が「あいのり」のように集まり、告白してカップルを目指す番組です。
ラブワゴンに乗って世界を旅するのではなく、古民家に共同で住み畑でとれた作物を食べたり、皆で家を修繕したりという共同作業の中で愛が育まれていきます。
詳細については長くなるので是非実際にご覧ください。
精神科医としてこの番組を見ていると非常に面白かったので
ここに記していきたいと思います。
まず男性のキャラの面白さ。
みんな面白かったので順番に考察していきたいと思います。
まず1人目
じょにぃ(60歳男性)
心理学者で病院やクリニックの経営もしている。 愛車は真っ赤なポルシェ(6台目)
という肩書き。
過去の有名な心理学者の言葉を用いて心理学の知識を語ることが好きな人です。
常に仕事が忙しいと語り、寝てないアピールをします。
一番面白かったのは、ハリウッドという男性との口論です。
深夜まで仕事をして眠れなくなった睡眠薬2mg1錠を飲むのですが、
翌朝、ハリウッドにそのことを話したところ、2錠飲んだと勘違いされかつ「心理学者がそのようなものに頼ってはならない」という謎の視点からハリウッドにキレられ口論になります。
そのことに納得がいかなかったジョニーは、メンバー皆を食卓に集めハリウッドに2錠のんだと言われたことを訴えます。
その時、60歳のベテラン心理学者ならぬ幼い言動が続き周囲をびっくりさせます。
結局その場にいた女性に「結局ジョニーが何を言いたいのか理解しづらいのだけど、皆を集めて、ハリウッドの態度や言動に傷ついことを言いたいの?」という核心をついた発言がありました。
じょにぃは一旦黙ったあと「僕がこういう形を用いたのは、アメリカのカール・ロジャースっていう心理学者がいて、グループセラピーっていうのを考案して・・・」とウンチクをかたり始めました。
これこそが擬似メンタライジングたと思いました。まさに知性化です。
自分の行動の本当の心理を理解せず、知性化することにより乗り越えようとする瞬間でした。しかもグループにした意義を語るだけで、人の意見は全く聞かない。
何のためのグループセラピーやねんとツッコミをいれずにはいられませんでした。
これでも一般の人から見たら頭良く見えるのかな。
終盤でじょにぃが読んでいた「他人支配」という本も面白いすぎました。
結局こういう人って、自分に本当の意味で自信がなかったり、コミュニケーション能力に自信がないんですよね。
他にも心理学者で病院経営?医者じゃないのに?
睡眠薬2mg?ルネスタ?フルニトラゼパム?みたいないろんな疑問が湧いたんですが総じて面白かったです。
色々書きましたけど、普通に考えて、職業上わざわざこういう人間くさい部分を表に出したくないと思うんですけど、番組に出て盛り上げて、ハリウッドとも仲直りするじょにぃさんは素敵だなとも思っています。
これから他の人も考察していきたいと思います。
皆さんもぜひ見てください。
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